殺人の追憶
韓国で1980年代後半から6年間にかけて10人の犠牲者を出した華城連続殺人事件をモチーフに映画化したサスペンス映画です。「パラサイト 半地下の家族」で世界的にも注目を浴びているポン・ジュノ監督がメガホンをとった初期の傑作。2人の刑事が連続殺人犯を捕まえるべく奔走しますが、なかなか真相にたどり着けない緊迫感や焦燥感がリアルでした。軍事政権下で夜の灯火規制が犯罪を増加させたことや、デモ鎮圧のため警察の捜査が遅れたことなど映画を通して社会問題を指摘したポン・ジュノ監督。その作風が印象的で、この作品をきっかけに私が韓国映画にのめりこんだと言っても過言ではありません。