COLUMN コラム

韓国BL『セマンティックエラー』は『チェリまほ』に匹敵。三代目JSBファンにもおすすめするポイントは?

公開日 2024/02/01 17:45

変更日 2024/09/04 17:46

#

韓国で大ヒットしたドラマ『セマンティックエラー』の劇場版『セマンティックエラー・ザ・ムービー』(以下、『セマンティックエラー』)が、前後編で劇場公開されている。韓国BL作品の決定打にして、日本のBLファンにもレコメンドできる。「イケメン図鑑管理人」のぼく、加賀谷健が、本作に最大の萌えを捧げて解説する。

 BLってなんでこんなに人気なんだろう? 長いこと「イケメン」をテーマにコラムを書いてるぼくも気づけば、BLにのめり込んでいた。イケメンはもちろんずっと好きだけれど、実はすこし前までBLにはそんなに興味がなかった。というのも、それは、“腐女子”と呼ばれる人たちが楽しむものだとばかり勝手に思い込んでいたからだ。大学時代、腐女子を公言している友人がいた。薄い本がどうのこうのと内輪にだけわかる会話内容が色々耳に入ってきたのだが、「薄い本ってまじで何?」と純粋に知りたかった。ほんとそれくらいの興味から。

 なのになぜ今はこんなにBLが好きなんだろう。それは例えばLGBTQ+に対する理解を深める社会づくりが画策され、それに対応するようにフィクションの世界にも反映されるようになったから? 確かに近年の日本のテレビドラマ作品は、マイノリティーに気を配ったキャラクターを登場させる。でもなんかそれってすごくこれ見よがしで、変な配慮に思えてならない。さっきの大学の友達に言わせると、BL作品にはそういう配慮が必要ないのだと。BLはBL世界だけでひとつの世界観として完結しているんだと。なるほどなと思った。

 でもそれが作品である以上は、現実と切り離しては考えられない。でも一方で、確かにBL世界とは、現実の延長でありそうな、なさそうな…。色々逃げ道を模索するうちに、作り出された限定的な空間である気がする。全く閉じているわけではないけれど、確実に開かれているわけではない。そんなあいまいな虚実の中で、男の子同士が体現するピュアラブ。これがBLを語る大前提であり、最大の楽しみ方ではないかと、ぼくはひとまず理解している。

韓国ドラマ 韓国映画

この記事を気に入ったらシェア!

この記事について報告する

  • 韓国大好き連載コーナー
  • vote
  • 中国ドラマ特集
  • K-POPニュース

WRITER INFOライター情報

加賀谷健