公開日 2021/03/25 19:48
変更日 2024/07/31 12:08
韓国のさまざまなジャンルで活躍するプロをお招きする【Kの賢者】。 第四回も第三回に引き続き、カロスキルでクリニックを営業しているキム・ソヒョン先生が自宅でできる健康ヘルスケアを伝授!
冷え症や生理不順など、女性特有の悩みってありますよね。
実は「冷え」が大きな影響を及ぼしているってご存知ですか?
「冷え」が溜まる、つまり「冷積」がどれだけ体に悪影響なのか、そして、冷えを改善するために自宅で簡単にできるセルフケアをご紹介します。
レクチャーしていただくのは前回に引き続き、韓国のみならず日本でも女性誌などで取り上げられたり書籍を出されるほど有名なキム・ソヒョン先生です♪
下腹部が冷たいということを女性健康では、とても重要なシグナルとして考えられています。
私たちの体には冷たい空気が集中する場所があり、それが下腹部なのだそう。
確かに下腹部には子宮や卵巣など女性にとって大事な機能がたくさん備わっていますよね。
子宮は韓医学では「血室」と言われ、全身の血液が留まり、また流れていくという機能をもっています。
この血液循環が悪くなると血液の流れが悪くなり、慢性的な冷えを誘発します。
妊娠を考えている女性にとっても冷えは大敵ですし、性別関係なく冷えは自律神経やホルモンバランスを崩す原因ともなっています。
冷たい体を温めようとし体がより疲労してしまうことも…!細菌感染も簡単に起こるようになってしまうなど、悪いことづくめですね。
冷えがどんどん体に溜まることを「冷積」といいます。
海に浮かんだ氷山の一角をイメージしてみてください。
表に症状として出るのはごく一部ですが、水中にはその一角を支えるように大きな氷山がありますよね。
冷積もこの状態で、身体のさまざまな臓器、胃腸・肺・子宮・肝臓に影響を及ぼし、機能を低下させます。
女性の場合は子宮筋腫や生理不順など女性疾患の誘発につながり、胃腸は消化不要、肝臓は慢性疲労、腎臓は膀胱炎、大腸は過敏性症候群の原因になります。
冷えの怖さが分かったところで次に気になるのは、「自分はどれくらい冷えているんだろう?」ということですよね。
簡単なセルフチェックをやってみましょう!
手足が冷えやすかったりした場合、その症状だけではなく、「私の体のどこに溜った冷気なのか」を必ず確認した方が良いでしょう。
以下のチェックリストのうち4つ以上該当した方は冷え性と考えるべきです。
1.特に腹部、手足、お尻などが冷たい
2.冬は寒すぎて夏でもエアコンが嫌い
3.肌トラブルがあり、肌がくすんでいる
4.目の下にクマができる
5.風邪や呼吸器の病気が頻繁に発生する
6.すぐに疲れて、あちこち痺れる。
7.腸機能が悪く便秘や下痢をしょっちゅう起こす
8.生理痛がある
9.お腹にガスが溜り胃もたれする
10.鼻炎、花粉症などアレルギーがある
11.記憶力がどんどん低下する
12.頭が重く集中できない
13.水だけ飲んでも浮腫む
14.たくさん食べてないのに太る
キム・ソヒョン先生のおすすめは「温宮茶」というお茶。ティーバッグをお湯に溶かして飲みます。主に6種類の原料をブレンドして、韓国では人気のあるお茶です。
当帰、天弓、ヨモギ、シナモン、フェンネル、アマドコロなど体を温めてくれ、子宮にも良い薬草が入っています。
日本でもっとお手軽に飲みたい!という方は、スーパーなどでも手に入りやすい、シナモン、ヨモギ、フェンネルの3種類だけでも十分効果が見込めます。
シナモンは、下半身、特に生理痛や生理不順に効果があり、韓方では処方されます。
ヨモギは子宮を温める効果が期待されるので生理痛生理不順によく、妊婦にも良いとされています。
フェンネルは女優コ・ソヨンさんが妊娠後「フェンネル茶ダイエット」を成功させたことで韓国でも大きな話題になりました。
やり方はとっても簡単。靴下に玄米を入れ電子レンジで温めます。そして、椅子の真ん中に置いて座るだけ!
私たちの体には、体温、エネルギー、栄養分を運ぶ循環システムがあります。
ボイラーの循環と同じ原理で血液循環をしているのです。そのおかげで手足まで温かい状態を維持できます。
ボイラーを作動させるスイッチは、子宮のある下腹部に集中しているため、座蒸し法で下腹部を温めることで、このボイラーの働きを改善し、冷えに効果をもたらします。
詳しくは日本でも発行されているキム・ソヒョン先生著『温活美人』(ポプラ社)をご覧ください♪
https://www1.e-hon.ne.jp/images/syoseki/ac_k/71/33865271.jpg
冷えは万病の元、とは日本でも古くから言われていますが、今回のレクチャーでよりその恐ろしさが分かりましたよね。
身体の冷えは臓器などの機能低下だけでなく、メンタルにも影響を及ぼします。
チェックリストのうち4つ以上当てはまった方は、今回キム・ソヒョン先生がレクチャーしてくださった自宅で簡単にできるセルフケアをぜひ実践してみて下さい♪