公開日 2020/11/25 17:36
変更日 2024/08/14 12:00
BUSAN, SOUTH KOREA - OCTOBER 08: South Korean actor Hyun Bin attends the Gala Presentation of 'Late Autumn' during the 15th Pusan International Film Festival (PIFF) on October 8, 2010 in Busan, South Korea. The biggest film festival in Asia showcases 306 films from 67 countries and runs from October 7-15. (Photo by Han Myung-Gu/WireImage)
Netflix の人気ドラマ『愛の不時着』の北朝鮮軍人リ・ジョンヒョク役で二度目の大ブレイクとなったヒョンビン。デビュー前から『私の名前はキム・サムスン』での1度めの大ブレイク、その後の軌跡まで取材裏話を交え、数回に分けてお届けします。
2007年の著書「韓流マニア缶」(マガジンハウス)からコメントの一部などを流用しています。
前回のデビュー前夜はこちら。
2003年からCMやドラマに顔を出していたヒョンビンですが、初の本格ドラマ出演はチャ・スンウォン主演の『ボディーガード』 ストーカー役で3話のみの出番でしたが、拉致したお目当ての彼女を自宅に連れ込み、ハサミを使って脅かすキャラをアブナイ魅力で演じ、「あのイケメンは誰?」と評判になるほど爪跡を残しました。
同年、数々のスターを見出した青春シットコム・ドラマシリーズ「ノンストップ4」に出るチャンスが巡ってきます。
私がヒョンビンを初めて観たのはこの作品でした。シャープなアゴと長い首を持つキリンみたいな男子、えくぼのできる愛嬌ある笑顔と、清潔感のある雰囲気に好印象を持ちました。
本作は大学のクラブ活動を舞台に、バンド仲間の恋と友情を描くキャンパス・コメディー。ヒョンビンは「国家信用の基本です」が口癖の真面目なテコンドーの達人にして、クラブのリーダー役に扮し、これでもかと爽やかな魅力を振りまいていました。
劇中の役名も、その本人の芸名のままがお約束の番組上、この作品は顔と名前を売るのに大いに役立ったのです。しかも、テコンドーから水泳、入浴、歌うシーンまで、お宝映像満載。特にバンドのライブで甘い声でボーカルを取るシーンは必見です。
映画デビューは、『ノンストップ4』と同じ路線のキャラクターを引き継ぐ形で、学園スポ根コメディー「回し蹴り」(04年)三流テコンドーチームの熱いリーダー役で技の数々を披露。
この作品のために半年間テコンドーの練習したことが良い体験だったそうで、「芸能番組で、他の俳優が役作りのために何かを準備している姿を見て、すごく羨ましかった。テコンドーの練習を、3ヶ月やりました。1日6時間づつ毎日。でも、大変だったけど楽しく幸せでした」
足の爪のうち、2本を除いてボロボロになるほど激しい練習で、寝言でもテコンドーの気合を口走るほど役作りに集中したそうです。
2004年、ついにゴールデンタイムのドラマ『アイルランド』の主演に抜擢されます。両親を亡くした27歳の孤独なボディーガードのグク役。
アイルランドで養子として育ったジュンア(イ・ナヨン)と結婚したグクは、韓国で彼女の家族を探す。ところが実の兄は彼女が心を寄せる意外な人物だったと言う変則的な四角関係のストーリーです。
しかし、これまで等身大のキャラを演じてきた彼にとって、年上で既婚の役を演じるのは初体験。撮影初日に、監督から「5歳、歳をとってから出直して来い!」と厳しいことを言われて落ち込んだこともあったそう。本作は視聴率的には10%台でしたが、熱いマニアを生み出したドラマでヒョンビン人気を急上昇させました。