公開日 2024/06/30 19:00
変更日 2024/06/30 19:00
ⓒ 2023 PLUS M ENTERTAINMENT, SANAI PICTURES, HiSTORY ALL RIGHTS RESERVED.
第76回カンヌ国際映画祭&第28回釜山国際映画祭に公式出品され、百想芸術大賞で4部門ノミネート、見事キム・ヒョンソが<新人演技賞>に輝いた話題の韓国映画『ファラン(原題/オランダを意味する)』『HOPELESS(英題)』が『このろくでもない世界で』の邦題で、7月26日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほかにて全国公開されることが決定した。劇中の印象的なセリフが刻まれた<韓国ノワール>の世界広がる7種類のアザービジュアルが一挙解禁!
期待の新鋭ホン・サビン×ソン・ジュンギ(「ヴィンチェンツォ」『ロ・ギワン』主演)扮する、荒んだ毎日を送る18歳の少年×裏社会に生きる孤独な男――――
日本版アザービジュアル7種が解禁となった。ヨンギュと地元の犯罪組織のリーダー・チゴンが傷だらけの鬼気迫る表情で対峙しているビジュアルには「指示されたら従うしかないんだ クソだよな?」という闇社会に長く生きるチゴンの本音が吐露されたセリフが施され、向かって左側にいるヨンギュの手には刃物のようなものが握られている。
ヨンギュと義妹のハヤンふたりの2種の写真が切り取られたビジュアルでは、他のカットとは異なり、やわらかな陽光の中、ヨンギュとハヤンがバイクでふたり乗りをしているシーンがトップに、そのボトムには向かい合ってハンバーガーを食べるシーンがあしらわれている。「またハンバーガーかよ もう大丈夫だから 明日は学校に行くんだぞ」と穏やかな日常が唯一感じられるセリフが綴られ、ヨンギュの表情も心なしか安らいでいるように見える。
ソン・ジュンギ扮する、生気の感じられない、無表情なチゴンがひとり映し出されるビジュアルは、冷たい水面を彷彿とさせる背景色に「かつて水に溺れた子供は 今も呼吸をしているが “生きている”とは限らない」の言葉が。子供とは自身の幼少時代を示唆しており、彼の悲しい生い立ちと孤独感を際立たせ、観る者の想像力をかき立てる仕上がりとなっている。
その他のビジュアルでは、ヨンギュとチゴンのふたりのアップが多用され、ヨンギュの生々しい頬の傷、チゴンの引きちぎられたかのような耳が否応なしに目に飛び込んでくることだろう。生まれながらの格差、寂れた町、親ガチャ・・・韓国映画界がこれまでに描いていきた世界がここでも浮き彫りになる。偶然なのか、必然なのか、奇しくも出会った、同じ境遇の少年と裏社会のふたり。本ポスターに記されたように、このろくでもない世界で傷だらけの魂が響き合ってしまった彼らにほんの一瞬でも陽が注ぐことはあるのだろうか?是非劇場で確かめて頂きたい。
ある地方の暴力が蔓延る町で貧困にもあえぐ18歳の少年・ヨンギュと、彼の絶望漂う瞳にかつての自分を重ねた裏社会の男・チゴン。傷だらけのふたりが交錯した時、彼らの運命は思わぬ方向へ猛スピードで走り出す―――。社会格差の闇を描き続ける韓国映画界から新たな才能が発掘された。本作が初長編作品となる監督・脚本のキム・チャンフンだ。実話ではないものの、監督自身が社会で苦労した経験をエッセンスとして盛り込み、身体的痛みと心の叫びが渾然一体となった脚本に惚れ込んだソン・ジュンギがチゴン役を熱望したことから、この企画が本格的に動き出したという。ソン・ジュンギは「これは韓国映画界に絶対に必要なプロジェクトだと信じていたので、参加する機会を頂けて感謝している」とその理由を語っている。チゴンの属する犯罪組織の門戸を叩くほかなかったヨンギュは、仕事という名の“盗み”を働き、徐々に憧れのチゴンに認められていくが……。
ヨンギュ役に扮したのは映画初主演のホン・サビン。この役を勝ち取るまでに三度のオーディションを経たという。そして、ヨンギュの義妹・ハヤン役に同じく新人のキム・ヒョンソ。百想芸術大賞では<新人演技賞>に見事輝いた。アーティストとして、BIBI名義で韓国ではもちろんアメリカのラジオ市場を席巻、Mediabaseトップ40のポップラジオチャートで20位以内にチャートイン、さらには「コーチェラ」で2度ステージに上がるなど、めざましい活躍を見せている。そして長編デビュー作のキム・チャンフン監督というフレッシュなメンバーのなか、「ヴィンチェンツォ」「財閥家の末息子〜Reborn Rich~」『ロ・ギワン』等で主演を務め、視聴率が「愛の不時着」を超えたと話題沸騰のTVドラマ「涙の女王」に“ヴィンチェンツォ役”としてカメオ出演するなど、飛ぶ鳥を落とす勢いのグローバルスターであるソン・ジュンギが果たした役割は大きかった。「トキメキ☆成均館スキャンダル」「太陽の末裔」で女性ファンを夢中にさせて以来、常にトップスターであり続けたジュンギが、大きく作り上げた体躯になまなましい傷を全身に刻んだ犯罪組織のリーダーという、これまで目にしたことのない姿で登場。表情や声のトーンまで徹底的に変身させて、チゴンというキャラクターを時に大胆に、時に繊細に演じ切った。その渾身の演技と若手チームとの協働がカンヌ国際映画祭&釜山国際映画祭へ導いたと言えるだろう。
映画『このろくでもない世界で』は7月26日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開
第76回 カンヌ国際映画祭 「ある視点」部門正式出品
第28回 釜山国際映画祭 「Korean Cinema Today – Special Premiere」
第44回 青龍映画賞 受賞 <人気スター賞:ソン・ジュンギ/新人男優賞:ホン・サビン>
第22回 ディレクターズ・カット・アワード 受賞<新人男優賞:ホン・サビン>
第60回 百想芸術大賞 映画部門 新人演技賞(女性)受賞:キム・ヒョンソ
<助演賞(男性):ソン・ジュンギ/新人演技賞(男性):ホン・サビン/新人監督賞:キム・チャンフン>ノミネート
継父のDVに怯える18歳のヨンギュ(ホン・サビン)は、義理の妹ハヤン(キム・ヒョンソ)を守るために暴力沙汰を起こして高校を停学、その上、示談金を求められる。生き抜く術のないヨンギュは、地元の犯罪組織のリーダー、チゴン(ソン・ジュンギ)の門戸を叩くほかなかった。仕事という名の“盗み”を働き、徐々に憧れのチゴンに認められていくが、ある日、組織の非情な掟に背いてしまい……。
このろくでもない世界で、ほんの一瞬でも彼らに陽が注ぐことはあるのだろうか?
監督・脚本:キム・チャンフン(初長編監督作品)
出演:ホン・サビン、ソン・ジュンギ、キム・ヒョンソ(BIBI)
配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ
2023年/韓国/カラー/シネマスコープ/5.1ch/原題:화란/英題:HOPELESS/123分/字幕翻訳:本田恵子/R15+
タイトル:『このろくでもない世界で』
公開表記:7月26日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
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