COLUMN コラム

“スンドゥブ俳優”赤楚衛二の訪韓に期待。10月に韓国で初のファンミーティング開催へ

公開日 2023/09/29 20:00

変更日 2024/08/28 11:39

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10月21日と22日に、赤楚衛二がソウル市内で「2023 Eiji Akaso Fanmeeting ~My very first time in Korea! FYI, I like soondubu~」を開催する。韓国での初ファンミーティングである。さて、我らが“スンドゥブ俳優”がどれほどの大歓声で迎えられるのか。期待を込めて解説する。

 赤楚衛二が韓国でファンミーティング? なぜこのタイミングでと思うかもしれない。でもそれは愚問でしかない。何せ彼は、“スンドゥブ俳優”なのだから。そう、スンドゥブチゲのことだ。ファンミーティングのサブタイトルに「〜My very first time in Korea ! FYI, I like soondubu〜」とある通り、韓国を代表する名物料理スンドゥブになぞらえることで赤楚を紐解くとこんな感じだ。柔らかいスン(純)豆腐(ドゥブ)や魚介、肉、野菜を辛いスープで煮込む。赤色スープの中でグツグツ煮込まれた豆腐は角が取れまろやかそうだが、一口運ぶときには、表面にまとった辛味と中身の激アツに注意しなくてはならない。

 こうしたスンドゥブの特徴こそ、まさに赤楚そのものではないだろうか。一見、ほんわかおっとり系に見えて、どっこい芯の強い内面に裏打ちされている。『SUPER RICH』(フジテレビ、2021年)の春野優役や『ペンディングトレイン-8時23分、明日 君と-』(TBS、2023年)の白浜優斗役が顕著であったように、赤楚は常に弱さと強さ、善と偽善、清濁など二項対立する要素をあわせ持つ役柄を演じ、それを見事に表出する俳優である。そして辛味と熱さがちょうどまろやかになるスンドゥブの最終的な口当たりのように、複雑な感情をまぜこぜにしながらもちゃんと回収する名演を抽出する。

 なので事実、日本が世界に誇る国宝級の俳優に違いはないのだが、いやここはあえて俳優としての特性上、もはや訪韓ではなく、帰韓に近い感覚で捉えるべきではないだろうか。しかもわざわざ名物料理の名前をサブタイトルに忍ばせているし、今回の訪韓にはそうした意味合いが込められているのだとぼくは勝手に考えている。

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WRITER INFOライター情報

加賀谷健