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韓国ファンミーティング、BTSとの交流から『パレード』へ。坂口健太郎は時空を超える……

公開日 2024/04/25 11:45

変更日 2024/09/11 16:30

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坂口健太郎が出演する『パレード』がNetflixで配信されている。この世とあの世を彷徨う様子が坂口らしいリアルな存在感で演じられる。韓国ゆかりの俳優が本作でまさかの時空を超えるのだとすると? 「イケメン・サーチャー」こと、コラムニスト・加賀谷健が解説する。

 捉えるというか、画面内の坂口をぼくらは単純に受け止めるべきなんだろうけれど、受け止めるにはちょっと衝撃度が高いというのか。『サイド バイ サイド』では少女が差し出したパンをパクっとする場面があり、ヌっとフレームインする坂口の横顔がかなり衝撃的だった。あんなに美しい横顔は見たことがないと思いつつ、これは絶対に見てはいけないものなのだと言い聞かせたくなる。そんな存在感。だから彼のことを韓国的と形容するとき、この形容が当てはまる俳優はほかにいないということすら考えないほど絶対的に坂口中心の考え方になっている自分がいる。

 そんなこちらの心理などつゆ知らず、ケロッとさわやかな微笑を浮かべる坂口には抗うことはできない。一度魅了されたら、頭の中がどんどん坂口一色になる。気づけば坂口が物差しのようになっている。そんな人だからこそ、常人ではないキャラクターでも平常の感じで演じることができる。俳優としてもひとりの人間としても彼は“異能の人”だ。異能の人だから、この世の役でもあの世の役でも関係なくリアルに演じられてしまう。

 能の世界では、亡霊はこの世とあの世を自由に旅するように行き来する。坂口が韓国でファンミーティングをやっているときの状態を能楽視点から考えてみたい。イベント開催中、確かに物理的に肉体はソウルにある。でも同時に坂口不在の日本でも自分の分身でも送るように存在感がむしろ強く感じるのはなぜか。韓国的であり、不思議と能楽的である異能の人・坂口健太郎は、時空を超えた存在なのかもしれない。

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加賀谷健