COLUMN コラム

岩田剛典がソロツアー武道館ファイナルで「Seven(feat.Latto)」をカバー。ストリートな出自から考察!

公開日 2024/06/23 11:45

変更日 2024/08/30 16:17

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6月7日、岩田剛典がソロ初となるアリーナツアー『Takanori Iwata LIVE TOUR 2024“ARTLESS”』を武道館で完走した。8000人以上の観客を前にアンコールで披露したカバー曲が何とジョングクの「Seven(feat.Latto)」。イケメン研究をライフワークとするぼく、加賀谷健が、グクのヒットシングルカバーについて考察してみる。

 だけど、どんなカバーでどんなパフォーマンスだったのか、詳述は急がないでおこう。まずは岩田さんがどうしてグクのヒットシングルをカバーするにいたったのか。ジョングクと岩田剛典を同時にこよなく愛するぼくが、ちょっとそれを考察してみるのもいいんじゃないか。基本的な前提として押さえておくべきなのは、ジョングクと岩田剛典のソロ楽曲がそれぞれ、どんな音楽ジャンルにカテゴライズされているのか。

 グクは結構わかりやすいというか、「Seven(feat.Latto)」が象徴するように明らかにR&Bシーンをフィールドとしている。決定的だったのは、同曲とともに1stアルバム『GOLDEN』に収録されている「Standing Next to You」。曲調、フレージング、振り付けなど、あらゆる要素からマイケル・ジャクソン成分が分泌するかのようなダンスナンバーに全世界のR&Bリスナーが歓喜した。それにとどまらず、“Usher Remix”というリミックスバージョンもあり、グクの入隊直後に公開されたミュージックビデオで画面を共有したのが、マイケルに次ぐニュー・キング・オブ・ポップだったアッシャーという徹底具合。華麗なステップでアッシャーが登場する瞬間はもううっとりするしかなかった。

ブラックミュージックへのリスペクトを表明するグクに対して、岩田剛典はどうだろうか。パフォーマーとしての岩田さんが、専門とするダンスのジャンルはKRUMP。相手を威嚇するように胸を弾くチェストポップなど、激しいムーブは、ロサンゼルスのギャングの抗争から生まれ、ダンスバトルの形態として模写されたことが起源にある。ギャングやドラッグの売人になる代わりに、ダンスで戦うという黒人社会のストリート発祥だ。岩田さんが「この業界に入るきっかけとなった一曲」として、Flii Stylz & Tenashusの「Break It on Down(Battlezone)」をあげていることが、グク同様にブラックミュージックへのリスペクトであり、また彼のストリートなストーリー(出自)を物語ってもいる。

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加賀谷健