COLUMN コラム

日本人作家のベストセラー小説を韓国で映画化したら、どう変化するのか?

公開日 2019/07/22 17:14

変更日 2024/06/20 17:58

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日本人作家が綴る心に響くベストセラー小説は、韓国映画界でも注目の的。原作にはない展開が随所に散りばめられたり、異なるエンディングが用意されていたり、いわばオリジナルのベースに意外なスパイスが加味された“韓式アップデート版”だ。そんな楽しみ方ができる「日本人原作による韓国映画」を堪能してみよう!

原作:東野圭吾「容疑者Xの献身」

東野圭吾の直木賞受賞作品にして、緻密さと衝撃を伴った泣けるミステリー小説「容疑者Xの献身」。
「ガリレオ」シリーズとして発表され、日本実写版では福山雅治と北村一輝が演じた天才物理学者 湯川と草薙刑事という最重要メインキャラクターを、なんと、韓国版では一人の刑事としてまるっとまとめてしまうという大胆さ。原作の基本骨子はそのままに、謎が解けていく順番を入れ替え、新たなトリックを伏線として示し、巧みな要素で切り貼りし…… むむっ、キャラクターをまとめたことでむしろストーリーへの没入度が深まり、原作&ドラマ&映画をすでに知る日本人ファンも“進化した新作”として存分に楽しめるではないか!
愛することを初めて知った孤高の天才数学者の、純愛ゆえのアブノーマルな暴走を演じる怪優リュ・スンボム。なぜ隣人の数学者は自分を守ってくれるのかと動揺するヒロイン役は、薄幸が似合いすぎる稀有な女優イ・ヨウォン。直感で真犯人が誰なのか分かるという刑事には、今や韓国映画界に欠かせない人気俳優チョ・ジヌンが好演。
「献身」という無償の愛をテーマに、論理や方程式では計れない心の変遷に主眼を置き、高い完成度と深い感動の渦が大きな余韻となってのしかかる。

【STORY】
孤独な数学教師ソッコは、アパートの隣室に引っ越してきた女性ファソンが偶発的に元夫を殺害したことを知る。秘かに心を寄せる彼女のために、完璧なアリバイを考え、完全犯罪を企てるソッコ。その指示に従ったファソンは捜査線上から無事に逃れた。だがそこには驚くべき“緻密な計算”と切なすぎる“献身愛”が隠されていた……。

監督:パン・ウンジン 

キャスト:
リュ・スンボム 
イ・ヨウォン 
チョ・ジヌン  

原題 : 용의자X(英題:Perfect Number)
2012年 韓国映画/119分/日本公開 2013年4月20日

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