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【まだ間に合う】傑作ラブ時代劇『雲が描いた月明かり』のあらすじ、キャスト、ネタバレまとめ

公開日 2020/01/29 16:49

変更日 2024/06/20 18:04

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2016年に韓国で大ヒット! 2017年に日本の韓流ファンを虜にした傑作時代劇を本家KBSで放送。朝鮮時代後期を舞台に、男装女子とツンデレ王子が織りなす、笑えて泣ける胸キュンラブストーリー。観ていない人はこれからでも間に合う、既に観ている人ももう一度観たくなる、キャストや時代背景、原作との違いまで徹底解説。

ヨンはイサンの孫

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本作にはモデルとなった時代が存在する。19世紀初頭に朝鮮王朝第23代王となった純祖(スンジョ)の時代。純祖は大ヒットドラマ『イ・サン』で描かれた正祖の息子。イ・ヨンはこの純祖の長男で摂政を務めた孝明世子(ヒョミョンセジャ)をモチーフにしているので正祖の孫にあたる。
しかし、純祖の時代は、父の正祖の改革が廃れて王権が弱体化。王妃となった純元王后(スンウォンワンフ)の父である安東金氏(アンドンキムシ)が実権を握る勢道政治が行なわれていた。これに対抗するため、純祖は1812年に若干18歳の息子・孝明世子に代理聴政を任せた。孝明世子は母の一族である安東金氏よりも、妻の一族である豊壌趙氏(プンヤンチョシ)を重用することでバランスをとり、信賞必罰を心がけて善政を敷いたという。
まさに、正祖の生まれ変わりのような名君の資質を持った王世子。しかし、代理聴政をはじめて4年目、わずか22歳で帰らぬ人となってしまう。王位は孝明世子の息子が24代憲宗として即位し、孝明世子には文宗の号が贈られた。

ラオンの父親も実在していた?

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18~19世紀の朝鮮王朝は、宮廷内で腐敗が進むいっぽう、市井では貴族である両班をしのぐ豪農や豪商が登場。対して自前の田畑を持たない小作農民は貧困にあえいでいた。さらに盗賊などが横行し、朝鮮全土の治安乱れた。こうした状況の中、1811年に朝鮮初の大規模農民反乱が起きる。朝鮮半島北部の平安道で起こったこの反乱は、指導者の名前をとって「洪景来(ホン・ギョンネ)の乱」と呼ばれる。ラオンの父と同じ名前となる。反乱そのものは翌年には鎮圧されたが、地方への差別や弾圧に庶民が反対の意思を示したということで大きな影響を与えた。以降は農民反乱が頻発するようになり、朝鮮王朝の衰退の一因となった。
時系列では、反乱が鎮圧されたのが1812年で孝明世子は3歳で王世子となっている。もし、ホン・ギョンネの娘がまだ生まれたばかりだったら、成長したラオンの年齢と合致する。王や領議政がホン・ギョンネの残党を恐れるのも当然のことといえる。

まとめ

史実ではヨン=孝明世子がドラマの3年後には亡くなっていたり、ラオンの父親が殺されていたりと、ドラマとは大違いで驚いた人もいるかもしれない。しかし、史実は史実、ドラマはドラマ。ヨンはあくまでヨン。ドラマでは、きっとヨンは王位を継いでラオンと結ばれて、幸せな人生を過ごしたはず! ドラマも原作も歴史もすべて違う世界のことだと考えて、これからも『雲が描いた月明かり』をお楽しみに!

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