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【90年代が舞台の青春群像劇】人生で一度は見ておきたい『エドワード・ヤンの恋愛時代』

公開日 2022/11/07 20:00

変更日 2024/06/20 19:12

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2022年10月24日~11月2日、第35回東京国際映画祭/TIFFCOM2022が開催されました。10月31日、ワールド・フォーカス部門の1作として台湾映画『エドワード・ヤンの恋愛時代』[レストア版]がシネスイッチ銀座2にてプレス向け上映されました。これは非常に貴重な機会でした! 本作のレビューをお届けします。

 
『ドライブ・マイ・カー』が、第74回カンヌ国際映画祭で脚本賞を、第94回アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞した濱口竜介監督が、10月27日、第35回東京国際映画祭にてトークショーに出席。
濱口監督は、エドワード・ヤン監督を「最も敬愛する映画作家」だと語り、今回『エドワード・ヤンの恋愛時代』のレストア版が上映されたことを喜んでいました。
 
 

濱口竜介監督がエドワード・ヤン作品を解説『エドワード・ヤンの恋愛時代 [レストア版]』”A Confucian Confusion [Restored Version]”

 
 
本作は、ヤン監督の名を世界に知らしめた、1991年の『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』に続く作品です。2000年代初頭に初めて観たという濱口監督は、「悲劇的な大傑作だった『牯嶺街少年殺人事件』の後に、絶望から楽天的なものを捉えようという試みがここから始まったのではないかと思います」とコメント。
 
 

©Kailidoscope Pictures ©2022TIFF

 
 
「時系列で見ると大きな跳躍をしていて、台北にこだわって撮り続けた中で、自分自身も変わっていったから、軽佻浮薄(けいちょうふはく)な恋愛コメディに見える映画を作ったのでしょうか」と分析した濱口監督。

『エドワード・ヤンの恋愛時代』を「大傑作で歴史に残る、フェイバリットな1本」と称賛する濱口監督は、「どのキャラクターも自分が属していた関係性から1回切り離されることによって、その都市の時間に巻き込まれない自分の時間みたいなものを回復していく映画だと思うので、邦題の“恋愛時代”は良いタイトルだと僕自身は思っていますが、“独立時代”というオリジナルタイトルがあるということも、ぜひ忘れずに見ていただきたいです」と語っていました。
 
 

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