華流アイドルからチャン・イーモウ監督が認める演技派俳優にイー・ヤンチェンシー主演『満江紅』

レビュー

公開日 2023/11/12 20:00

変更日 2024/06/20 19:18

中国ドラマ『長安二十四時』のイー・ヤンチェンシー主演映画『満江紅（マンジャンホン）』が、第36回東京国際映画祭で上映されました。本作は巨匠チャン・イーモウ監督の最新作で、監督が登壇する質疑応答も取材してきました。人気アイドルから華流スター、そして演技派俳優へと成長したイー・ヤンチェンシーが魅力的です！

第36回東京国際映画祭、チャン・イーモウ監督Q＆A

　
観客や取材陣からの質問に答えてくれたチャン・イーモウ監督。

監督の大ファンだという観客から、「どうしたらそんなに面白い映画が作れるのですか？」と聞かれた監督は、「この映画は作るのが難しかったです。舞台は閉鎖された空間で、一晩、それもわずか数時間の話の中に、サスペンス、物語の逆転など、さまざまな要素が盛り込まれているからです」と回答。
　
　

満江紅（マンジャンホン）,チャン・イーモウ

　
　
チャン・イーモウ監督は、イー・ヤンチェンシーらキャストを絶賛！

「現代中国の最高の俳優たちが集まりましたが、全員、ユーモアのセンスがあります。私はコメディを大事に考えており、そこにはローカルな笑いのツボがあって、その他の地域の人には理解されづらいと思っていました。でも今日、笑い声が聞こえたので、中国以外の方々にも伝わったのですね」
　
　

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「『満江紅（マンジャンホン）』というのは、中国人の老若男女、みんなが知っている詩です。誰もが暗記させられて、心の中に残っています」

この詩が、映画の終盤に重要なカギとなり、観客の心を鷲づかみにします。
その際のイー・ヤンチェンシーの名演技に、胸を打たれました。

「映画の中で殺し屋や刺客を描く時、誰かを殺す結末になりますが、この映画では殺すことが目的ではなく、この詩をどのように誘い出すかを描きます。それが、この映画の魅力なのです」

チャン・イーモウ監督は、映画『満江紅（マンジャンホン）』について、このように解説してくれました。
　
　