COLUMN コラム

東京国際映画祭上映の激推し3作品をご紹介!

公開日 2020/11/16 15:32

変更日 2024/06/20 19:59

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今年はコロナのなか、開催が危ぶまれながら幕を開けた第33回東京国際映画祭でしたが、10月31日から10日間の開催期間中、183本の世界各国の作品が上映され、国内からのゲストを中心に劇場での舞台挨拶や観客とのQ&Aなどをオンラインで実施する初の試みで注目を集めました。

◇ストーリー
2019年5月17日台湾で同性婚の権利を保障する時別法が可決され、アジアで初めて同性婚が合法的に認められた。ここまでの道のりを3組の同性カップルの姿を通して描いたドキュメンタリー。ジョヴィとミンディは女性同士のカップルでジョヴィの娘を一緒に育てている。ホーとワンは30年を超える長い付き合いの高齢カップルだが、最近ホーにアルツハイマーの症状が出るなど老いと病が心配だ。マカオから故郷の台湾に戻って起業したアグーとシンチーの若い男性カップルは、経済的な問題を抱えている…。特別法可決までの紆余曲折、反LG BTQを掲げる勢力からの圧力、登場人物が個別に抱える家庭問題など幅広い取材を通して同性婚の等身大の姿と台湾社会の現実が浮かび上がってくる。
(オフィシャル・プログラム 作品解説より)

ソフィア・イェン監督は1978年台北生まれの映画監督、脚本家、プロデューサー。長年ドキュメンタリー映画の現場で活躍してきた。初長編ドキュメンタリーである本作では台湾の同性婚合法化に向けた流れの中でLG BTQ+カップルの家族結婚人間関係の問題に取り組みました。

お隣りの台湾でアジア初、同性婚が合法的に認められたことはニュースで知っていましたが、そこに行き着くまでにこんな激しい対立があったことを本作で初めて知りました。

同性愛者にも結婚の権利を求めるデモに大勢の人が参加する中、保守派が同性愛者カップルを認めないと署名を集めて提出。

精力的に同性婚推進の活動をするジョヴィには、精子提供を受けて授かった娘がひとり。

でも、もし娘が入院や手術することになった場合、現在のパートナーは何の権限も認められていない。3人が家族として認められることを願っていると街頭に立ち訴えます。

30年以上も同居している高齢の男性カップルのひとりは、認知症とパーキンソン病の症状が出て、パートナーがつきっきりで世話をしているのです。彼には息子がおり、孫もいて、息子はふたりの関係を認めています。それでも法律的にはずっと他人のまま。

そんな人々が長い間、心待ちにしてきた同性婚が認められた瞬間、歓喜の表情や流れる涙に胸が熱くなります。まだまだ課題は多い制度ですが、日本の現状と比較して「幸せな家族の形」を考えさせられるドキュメンタリーなのです。

2020 イベント ドキュメンタリー 東京

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