COLUMN コラム

東京国際映画祭上映の激推し3作品をご紹介!

公開日 2020/11/16 15:32

変更日 2024/06/20 19:59

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今年はコロナのなか、開催が危ぶまれながら幕を開けた第33回東京国際映画祭でしたが、10月31日から10日間の開催期間中、183本の世界各国の作品が上映され、国内からのゲストを中心に劇場での舞台挨拶や観客とのQ&Aなどをオンラインで実施する初の試みで注目を集めました。

◇ストーリー
ダンスの名手チェン・ユィインは、夫のジェン・ズーハンが敗血症と告げられる。足を切断すれば助かる可能性があると言われ手術に踏み切るがその甲斐なくズーハンは還らぬ人に。ユィインは切断された夫の足を取り戻してから埋葬したいと担当医に掛け合うが、様々な手違いで足は行方不明になってしまう。足探しと並行して生前の夫とユィインのすれ違いの生活が描かれていく。果たして足は見つかるのか⁉︎ 深刻さとブラックユーモアが同居する、今年の台湾金馬映画祭オープニング作品。新人監督チャン・ヤオシェンは、チョン・モンホン監督『ひとつの太陽』(TIFF2019出品)で脚本を担当した逸材で、小説家としても活躍している。主演のグイ・ルンメイは『幸福路のルー』(17/声の出演)や『鷺鳥湖の夜』(19)など幅広いジャンルで活躍が続いている。
(オフィシャル・プログラム 作品解説より)

チャン・ヤオシェン監督は1975年台湾生まれ。小説家として活動し台湾で数多くの文学賞受賞。自身の両親の実話をモチーフにした本作で長編監督デビューを果たしたました。

『足を探して』という奇妙なタイトルだし、あらすじを読んでもピンとこない作品だったのですが、見終わったあと「いゃあ〜、面白かった!」となりました。惜しくも受賞を逃しましたが、台湾のアカデミー賞金馬賞で主演女優賞、助演男優賞、オリジナル脚本賞、MAKEUPデザイン賞の4部門にノミネートされたのも納得です。

シンプルに書くと、社交ダンスのダンサーと彼女に一目ぼれした男が恋に落ちて結婚。良きダンスパートナーになるのですが、夫が良かれと思った行動の失策でだんだん気持がすれ違う生活になり、死後に愛を振り返るストーリーです。

17歳の時に『藍色夏恋』(2002)で鮮烈なデビューを飾り、2012年『GF*BF』で第49回台湾金馬賞と第55回アジア太平洋映画祭の最優秀女優賞を受賞したグイ・ルンメイが主演。美しく気丈なヒロインを真っ直ぐに演じています。

夫の命を守るため壊死しかかった足を切断したのに、そのかいなく他界。切断した足を縫合して埋葬したいと、妻が足の行方を捜す顛末が描かれます。病院に迷惑がられながら執拗に探す間に、二人の過去が挿入され、妻の知らなかった夫の行動も暴かれていく…。スリリングかつブラックコメディ風味で楽しめます。

でも、根底にあるのは「愛」なのです。愛しあっていたのにすれ違ってしまったふたりが切なすぎる。最後にダメンズ夫の「賢者の贈り物⁈」にホロッとさせられます。

激推しの3作品、今後、一般劇場公開されたらお見逃しなく!

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