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サスペンスに満ちた大統領選挙戦を描く『キングメーカー 大統領を作った男』(8月12日より全国順次公開)

公開日 2022/07/06 18:00

変更日 2024/06/20 20:02

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本作は第15代韓国大統領、金大中(キム・デジュン)と選挙参謀だった厳昌録(オム・チャンノク)による実話を下敷きに韓国の大統領選の裏側を描いた社会派作。第58回百想芸術大賞で最優秀男性演技賞(ソル・ギョング)、監督賞(ビョン・ソンチャン)、男性助演賞(チョ・ウジン)賞の3冠に輝いた秀作をご紹介します。

存在も名前も表に出ない天才選挙参謀ソ・チャンデを演じたイ・ソンギュンは、アカデミー賞に輝いた『パラサイト 半地下の家族』(19)で邸宅に住むリッチな家族の父親役で一躍、世界的に知られる存在に。

2001年、26歳の時にミュージカル「ロッキー・ホラー・ショー」で俳優の道へ。高視聴率を叩き出したTVドラマ「コーヒープリンス1号店」(07)で注目を集め、ひき逃げ事故の隠蔽工作を図った刑事が窮地に追い込まれていくクライムサスペンス『最後まで行く』(14)で百想芸術大賞男優賞を受賞しました。

『キングメーカー〜』は『パラサイト~』以来の久々の映画出演作となりますが、今回は北朝鮮出身という出自にジレンマを抱える役どころを力演。品のいい顔立ちと声の良さでチャンデ役を魅力的な存在に押し上げました。

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これまででウンボムは、正攻法で志は高いが7年に4度落選の浮き目にあっていました。

それを「一票を得るより相手の得票を減らすべき」という思考のチャンデによって、新たな「勝つ」選挙戦に方向転換。これがもう唖然とするほどあざとい!ネタバレになるので詳しく書けませんが、ライバルが配った賄賂の品物を自分たちに有利に利用するなど、盲点を突きまくる作戦を繰り広げます。

 次々に斬新な作戦で成果を出しウンボムをサポートするチャンデですが、同じ陣営の仲間にも脱北者ゆえ差別され、無謀な戦法が非難されることも。

そんなときのチャンデのなんともいえない微妙な表情をソンギュンが細やかに表現し、非常に印象に残ります。

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