公開日 2022/08/19 13:00
変更日 2024/06/20 20:03
韓国のみならず、日本、台湾、シンガポールなどアジア圏のNetflixランキングで1位を獲得。自閉症の弁護士の成長と恋はハートウォーミングな社会派の最旬作をご紹介します。 (ネタバレあり)
2000年頃から韓国ドラマ界では女性が主人公のエポックメイキングな作品が産み出されてきました。
宮廷料理人から女医となって活躍する主人公を描いた時代劇『チャングム 宮廷女官の誓い』、太めのヒロインと年下男子の恋愛を描いたラブコメ『私の名前はキム・サムスン』などは最高視聴率50%超えの社会現象になる大ヒットでした。
そして、『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』も確実にその仲間に加わりました。
しかも、そのムーブメントはNetflixの配信で世界に広がっているのです。
日本、韓国、台湾、香港、シンガポール、ベトナムでは連日ランキングの1位。 (8月8日付け)。
アメリカ、イギリス、オーストラリアでもTOP10入りの快挙です。
本作は、自閉症の弁護士ウ・ヨンウが、仕事を通じて成長しつつ、徐々に恋する気持にも目覚めるヒューマンドラマ。
ヨンウは父親とふたり暮らし。シングルファーザーの父親は弁護士になるはずでしたが自閉スペクトラム症という発達障がいがある娘を育てるために今は食堂を営んでいます。
ソウル大学の法学部を首席で卒業したヨンウは抜群の記憶力を誇る天才ですが障がいのため就職先が決まらず父親の後輩弁護士の事務所で働き始めます。しかし障がいの特性で対人関係が苦手で、共感性も不足気味。それでも偏見や差別にもさらされながら、誰も気づかない法律の抜け穴や細部を発見して事件を解決していくのです。
その一方で初めて心を動かされる男性に出会い、相手の気持ちや立場を考えるようになっていきます。
自閉症を扱った海外ドラマといえば、韓国がオリジナルで米国、日本、トルコでリメイクされた『グッド・ドクター』が名高い作品です。自閉スペクトラム症を抱えながら、ほぼ完璧な記憶力を持つ小児科医の奮闘ぶりは各国で感動を呼びました。
2021年の韓国ドラマ『ムーブ・トゥー・ヘヴン 私は遺品整理士です』は、自閉症の青年が叔父と遺品整理の仕事をする心温まるストーリー。同年、台湾では自閉症の監察医を描いた『次の被害者』(Netflixシリーズ)が話題を集め、続編も制作されました。