公開日 2022/08/19 13:00
変更日 2024/06/20 20:03
韓国のみならず、日本、台湾、シンガポールなどアジア圏のNetflixランキングで1位を獲得。自閉症の弁護士の成長と恋はハートウォーミングな社会派の最旬作をご紹介します。 (ネタバレあり)
本作は10話でも知的障がいを持つ女性の恋を描いているのですが、そのような人たちの恋愛に問題提起を投げかけたところも新しい取り組みだといえます。
とりわけ激推しなのが第3話「ペンスでいきます」自閉症の弟が医学生の兄を殺害した容疑者に。被告となった弟に「医学生の兄が死んだのは社会的損失」と世間は非難し、同じく自閉症であるヨンウは葛藤。兄弟の両親の複雑な思いに胸が痛い。
第9話「笛吹き男」はドラマ『D.P.脱走兵追跡官』ホヨル役のクセもの系演技派ク・ギョファンがゲスト出演。小学生が通う塾のバスをバスジャックする犯人に扮します。その動機から見えてくる韓国の過酷すぎる受験戦争に驚愕です。
第10話「手を繋ぐのはまた今度」は知的障がいを持つ女性へのセクハラを取り上げたエピソード。彼女にカードを作らせて貢がせ、性的に搾取したと訴えられた相手の男性をヨンウは弁護することになるのですが…。
最後にヨンウが被害者にかける言葉がとてもリアルでした。
深いテーマを面白いストーリーに落とし込み、見終わったあとじんわり考えさせる脚本は2年がかりで練りあげられました。脚本家のムン・ジウォンは前作の映画『無垢なる証人』(19)でも自閉症の女の子をヒロインにしており、このテーマを引き続き追求。さらに、ヨンウ役にはパク・ウンビンしかいないと1年がかりで口説き落とし、完全度の高い脚本に念願のキャスティングで、『イカゲーム』に続く大ブレイクを達成しました。
最終回が続編を想定した中途半端な終わり方ではなく、文句なく満足できるラストだったのも清々しい。
ヨンウとジュノの最後の笑顔にに自然と口角が上がります!
Netflixシリーズ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」独占配信中
制作 ユン・インシク
脚本 ムン・ジウォン
出演 パク・ウンビン、カン・テオ
カン・ギヨン、チュ・ヒョニョン