PR|提供:ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
公開日 2024/12/18 19:00
変更日 2024/12/18 19:00
© 2024 Disney and its related entities
ディズニープラス スターにて、全話独占配信中の『照明店の客人たち』。数々の賞レースを席巻した『ムービング』の制作陣と、チュ・ジフン、パク・ボヨンら豪華キャストが集う本作は、誰もが共感できる人間愛を描きながらも、始まりと終わりで物語の見え方が180度変わる、先を予想することが不可能なストーリー展開のヒューマンミステリーです。本記事では、全話鑑賞した筆者が、これまでの登場人物や物語を振り返りつつ、本作の魅力や見どころに迫ります。 ※第1~7話までのネタバレにご注意ください。
ウォニョンをはじめ、『照明店の客人たち』に登場するのはユニークなキャラクターばかり。本作の魅力や見どころを担っているのは、そんな登場人物たちの背景や動向だと思います。途中、刺激的な場面や、少し怖いと感じる描写もありますが、全話を鑑賞すると、さまざまな伏線が回収され、登場人物たちの物語に感動して涙が流れました。決定的な核心には触れないようにしつつ、『照明店の客人たち』の見どころとなる、主な登場人物たちについてと、演じるキャストの魅力についても紹介していきます。
真っ暗な路地裏で照明店を営んでいる謎の店主ウォニョン。照明器具が明る過ぎるから、いつもサングラスをかけているかと思いきや、店主には“生と死の境目”をさまよう人がするべき決断を見届ける役割があり、目に宿った特別な能力を、通常はサングラスで隠しているのです。
第7話で描かれたウォニョンの過去。彼は、ある“取引”をして照明店の店主になりました。その過去が最終話で詳細に明かされ、筆者は号泣してしまいました。第7話はウォニョンを演じるチュ・ジフンの見せ場回とも言うべきで、彼は名演技を披露しています。2006年の『宮 -Love in Palace-』から彼を見てきた者としては感無量です。
大事故に遭い、生と死の境目をさまよったことのあるヨンジ。入院して昏睡状態となった際に、看護師の温かい支えに力をもらい、無事に目を覚ました彼女は、自分もICUの看護師となり、かつて世話をしてくれたベテラン看護師の後輩として働いています。
ヨンジは、ほかの人には見えない、照明店の客人たちのような人物が見えるため、怖い思いもするのですが、どんな時も思いやりを持って相手に接し、ICUの患者たちの処置にあたっています。自分がしてもらったのと同じように、昏睡状態の患者の耳にイヤホンを入れ、音楽を聴かせることで励ましたり、患者が必要だと思うものをベッドの下に置いてあげたりするヨンジ。最終話で、患者に聞かせる彼女の過去の話に驚くと同時に、なるほどと感心し、感動せずにはいられませんでした。
『今日もあなたに太陽を ~精神科ナースのダイアリー』でも心優しい看護師を演じたパク・ボヨンの好演が清々しいです!
下校時に、大好きなお母さんからお使いを頼まれて、照明店にたびたび電球を買いに行くヒョンジュ。途中の道が真っ暗だから、怖くて嫌なのに、なぜか母ユヒは何度も買ってくるようにと言います。その理由が分かった時、母娘の愛情を知って、タオルハンカチがビショビショになるまで泣いてしまいました。
ウォニョンは、店を訪れるヒョンジュに優しく対応し、飴をあげます。ヒョンジュは包み紙を器用に折り紙にするのですが、それを大事に取っているウォニョン。“どこか変わった客人たち”が見え、何度も遭遇してしまうヒョンジュに、ウォニョンは対処法を教えます。が、見えてしまうのは、彼女が母ユヒと一緒に、ある大きな事故に遭ってからです。事故後、ヒョンジュはユヒの様子がどこかおかしいことに気づきながらも、何があってもお母さんとずっと一緒にいたいと思っている、甘えん坊だけど、とても可愛い少女。
“どこか変わった客人たち”にも、親切にせずにはいられない優しいヒョンジュを演じるシン・ウンスは、『バッドパパ』などにも出演。『SBS人気歌謡』での初々しいMCぶりも好印象でした!
大切な娘ヒョンジュの学校の送り迎えをする、優しい母親であるユヒ。ヒョンジュはお母さんが大好きで、雨が降ったため、傘を持って迎えに来たユヒに、「傘は1本でいいのに」と体をくっつけます。仲良し母娘のユヒとヒョンジュ。自分を犠牲にしてでも、娘を守ろうとする献身的な母ユヒに心を揺さぶられます
最終話で明かされるユヒの過去にも、大泣きしてしまった筆者は、演じるイ・ジョンウンが大好きなのですが、本作での演技も本当に素晴らしいです! 彼女は『パラサイト 半地下の家族』で、物語のキーパーソンとなる家政婦役を演じて、韓国のアカデミー賞とされる〈大鐘賞映画祭〉など、数々の映画賞で助演女優賞を受賞している演技派女優です。
パク・ボヨンと共演した『今日もあなたに太陽を ~精神科ナースのダイアリー』や、主演ドラマの『Missナイト & Missデイ』でも活躍していますが、筆者のお薦めは、主演映画の『オマージュ』。50歳前後の女性の等身大の悩みを、イ・ジョンウンが体現している秀作です。
『照明店の客人たち』全編を通して、見れば見るほど謎が深まる女性ジヨン。ヒョンジュのお隣さんかと思ったら違うし、血の滴るスーツケースを引きずって照明店に現れるし。そもそも、初登場はバス停のベンチに下を向いて座っていて、長い髪や白い服から『リング』の貞子のような風貌だったので、本作の怖いパートを担うキャラクターかと思いました。でも、とても綺麗な女性で、何かに一生懸命になっていることが分かってきます。
ヒョンミンがバスを降りるたびに、ジヨンに声を掛けるので、2人に深いつながりがあることは予想できました。ヒョンミンに自分の存在を思い出してほしくて、あちこちに移動しながら奔走するジヨン。ただ、彼女の動向の全体を映す描写が少なかったため、かなり後の方まで彼女に対する怖さが抜けなかったです。そして、ジヨンというキャラクターの全貌が明かされた時、「これは全く予想できなかった」と驚き、完全にカンフルにやられたと思いました! 彼女は必見のキャラクターです。
演じているのは、AOAのソリョン。俳優として、『なにもしたくない ~立ち止まって、恋をして~』などにも出演しています。
暗い道のバス停でバスを降り、ベンチに座っているジヨンに声を掛ける、メガネをかけた男性ヒョンミン。彼もある大事故にあってから、バスを降りている途中でドアを閉められそうになったりするなど、不思議なことを経験します。そんな中、来る日も来る日も、雨が降っていても、ベンチに座っているジヨンが気になり、心配で傘を差し出すヒョンミンですが、家まで付いてくるという彼女の動向には、ちょっと警戒してしまいます。
彼女が誰なのか、なぜか思い出せないけれど、きっと自分と関係があるであろうジヨンが気になって仕方ないヒョンミン。2人の関係は予想を超えており、本当に驚きました。ヒョンミンを演じるオム・テグの泣く演技が印象的でしたが、頼むからジヨンのためにしっかりして、“道”を見出してほしいと、祈るような気持ちで見守りたくなるキャラクターを秀逸に表現していました。ラブコメディー『遊んでくれる彼女』とは、全く違う顔を見せてくれています。