公開日 2020/02/26 18:12
変更日 2024/08/07 16:33
最新アルバム「MAP OF THE SOUL: 7」は発売からわずか3日で300万枚を突破し、世界中の音源チャート1位を独占したBTS(防弾少年団)。なぜBTSはここまで世界中で人気を集めたのか?なぜBTSなのか?今回はBTSが世界中で大ヒットした理由に迫る!
BTSの国連でのスピーチ
BTSというグループは、メンバーにソウル出身者は一人もいない。皆韓国の地方出身者なのだ。
人気メンバーVは韓国の大邱という地方出身者で、アイドルになっていなければ実家の農家を継ごうと思っていたという逸話もある。
また、BTSの所属事務所であるビックヒットエンターテイメントは、大ヒットグループが存在しない、いわゆる弱小事務所だった。
そんなほぼ無名だったグループが、今や国連でスピーチしグラミー賞に招待されるというストーリーがまさに”アメリカンドリーム”であり、そのドラマチックさに魅せられるファンも非常に多い。
そしてBTSが発する言葉や生み出される音楽は、多くの若者に勇気を与える。
”あなたの名前は何ですか?”と国連で投げかけたRMの言葉は、人種やジェンダーを超えて自分自身を愛そうというメッセージであり、世界中の多くの人々の心に響いた事だろう。
実際にこの国連のスピーチを聞いた方から「自殺しようと思いましたが、RMの声を聞いて思いとどまりました」というコメントが寄せられた。
彼らが夢に向かって失敗しながらも歩んでいく姿は、世界中の若者の”自分自身”の姿でもあるのだ。
先日公開された新アルバム「MAP OF THE SOUL: 7」タイトル曲「ON」のKinetic Manifesto Film
今まで数々のKPOPグループがアメリカ進出し成功を収めているが、BTSの世界規模の人気は規格外である。
BTSの音楽は、”洋楽”でもなく、”KPOP”でもなく、もはやジャンルは”BTS”になりつつある。
新アルバムが発売される度、自分たちの音楽、自分たちの言いたい事に加え、うまくその時代のトレンドを取り入れ、そして母国語である”韓国語”を貫く。
彼らの発言やメッセージは世界各国の言葉に訳され、解釈され、共感される。
なぜBTSなのか?なぜBTSでなければならなかったのか?
ダイナミックなダンスやカッコ良いビジュアルにもその要因はあるだろう。
だが一番は、BTSが常に友の様な身近な存在であり、声を大にして言えない事を世間に訴えてくれる代弁者であり、そして世界中で夢を追い、葛藤し、挫折しても立ち上がる”若者の姿”そのものだったからかもしれない。
NEW YORK, NEW YORK – FEBRUARY 21: (L-R) Jimin, Jungkook, RM, J-Hope, V, Jin, and SUGA of the K-pop boy band BTS visit the “Today” Show at Rockefeller Plaza on February 21, 2020 in New York City. (Photo by Cindy Ord/WireImage)