公開日 2019/07/26 13:52
変更日 2024/06/20 18:04
©JTBC co.,Lyd all righte reserved 原作:宮部みゆき「ソロモンの偽証」(新潮社)
日本原作の韓流ドラマは「これが日本原作!?」と原型をとどめない作品がある一方、韓国のお国柄を反映し、日本人の意表をついた秀作も揃う。そんな韓国だからこそ実現できた、アレンジの効いた韓流ドラマをセレクト。
アイ・アム・セム
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(あらすじ)
さえない高校教師のイサンは、女子高校生ウンビョルを保護するためひと晩部屋に泊めてしまう。数日後、イサンは暴力団に拉致されるが、連れて行かれたのはウンビョルの家。じつはウンビョルは暴力団組長ジェゴンのひとり娘。組長はイサンを家庭教師として雇い、ウンビョルを志望大学に合格させて無事に卒業させたら10億ウォン払おうと提案。断りきれず屋敷に住み込むことになったが、ウンビョルはイサンの高校に転校してくると初日からトラブル続出。憧れの美術教師ソイ先生にはウンビョルとの関係を知られるわけにはいかないと、必死でウンビョルをフォローするイサンの受難の日々が始まる。
韓国は放送倫理規定が厳しくK-POPアイドルの衣装の露出が高い、振り付けが扇情的などの理由でテレビ出演を断られることも少なくない。日本は深夜帯なら、水着や下着姿の女性が出てくるお色気番組も許されるが、韓国の地上波では絶対に許されない。ところが、この作品は、岡田和人作のちょっぴりセクシーな学園ラブコメディ『教科書にないッ!』が原作。日本ではVシネマやOVA化はされたが、さすがに地上波ではできなかったB級色の強い作品。これを普通に連続ドラマにしてしまうのが驚き!
もちろん、お色気シーンなどは入らないが、さえない高校教師と積極的な女子高校生という設定はそのまま。生徒たちが通う高校の制服も日本のアニメやゲームに出てきそうなヒラヒラしたもので、日本のオタク文化へのこだわりがすごい。ちなみに監督のキム・ジョンギュは、その後も日本ドラマ原作の『結婚できない男』の韓国版を手がけている。
主人公イサンを演じるヤン・ドングンは、俳優として活躍する傍らラッパーとしても当時から大人気。ヒロインのウンビョルを演じるパク・ミニョンも本作の後『トキメキ☆成均館スキャンダル』で一躍ブレイク。そんなパク・ミニョンと後に『シティ・ハンターin Seoul』で共演することになるイ・ミンホや、人気グループBIGBANGのT.O.Pが本名のチェ・スンヒョン名義で出演。クラスメイトに意外なスターが隠れている。