公開日 2020/01/28 15:00
変更日 2024/06/20 19:21
ナツメ茶
韓国伝統茶を飲んだことはありますか?日本でもよく知られているポピュラーなものから、なかなか見掛けられない珍しいものまで、豊富な種類があり、お土産としても人気ですよね。それぞれの効能が異なる他、季節によっても楽しみ方が変えられる様々な韓国伝統茶。その特徴を、韓国現地の専門店と共にご紹介します。
柚子茶
今や、日本でもお馴染みの柚子茶(ユジャチャ)は、韓国の伝統茶としても最もポピュラー。カフェなどでも、よく見掛けますよね。ビタミンCやベータカロチンなどの有効成分が豊富で、風邪の予防や殺菌効果、疲労回復、美容効果に優れています。
漢(韓)方のなつめ茶
古くから料理や韓方に使われてきたなつめを煎じて作られたものと、実をそのまま煮込んで作られるものとがあります。蜂蜜を亜鉛、カリウムなどのミネラル、鉄分、食物繊維などが豊富で、風邪や解熱、疲労回復、老化防止などの他、冷え性や貧血、食欲不振、神経衰弱にも効果があります。
オミジャ茶
甘味、酸味、辛味、塩味、苦味の5つの味を持つと言われる五味子(オミジャ・チョウセンゴミシ)の実から作られるお茶。鮮やかな濃いピンク色で、ホットでもアイスでも美味しく飲めるスッキリとしたお茶です。ビタミンC、精油、リグナンといった成分が豊富に含まれており、古くから韓方にも取り入れられてきました。滋養、強壮、疲労回復、肺の保護に効果的。
喉に良いことでよく知られるカリンのお茶。脚気治療に効果があり、昔から薬剤としても使われてきました。酸味が少なく、優しい甘味が特徴的で、吐き気や胃もたれ、気管支炎、肺結核の改善などにも効果的です。
매실,매실차
初夏に採れる青梅の実の果汁のお茶。リンゴ酸、クエン酸といった有機酸、カルシウム、リン、カリウムなどの無機質、カロチンなどが含まれる梅は、疲労回復に効果があります。また解毒、殺菌作用、消化促進の効果もあり、食後によく飲まれるお茶でもあります。
生姜湯
料理やお菓子にもよく使われる生姜の根のお茶。好みで、砂糖や蜂蜜が加えられる他、なつめや高麗人参、桂皮などと一緒に煮込んで作ることもあります。民間療法でも知られる風邪、血液循環などの効果の他、吐き気の改善や消化不良、解熱への作用もあります。
桂皮や生姜を煮込んだ汁に砂糖、蜂蜜などを加え、干し柿を入れて飲む伝統茶。干し柿の甘みと同時に、ピリッとする独特の辛味が特徴です。食後の口直しやデザートとして飲まれることも多く、身体を温める効果がある他、気の流れを良くして、胃腸の保護、風邪、二日酔い、貧血、消化不良などに作用します。
水正菓と同様に、食後のデザートとして昔から飲まれてきた伝統茶。うるち米やもち米から作られていて、麦芽の効能によって、食欲不振や消化不良、下痢、吐き気などに効果的。食べ過ぎた後の消化を助ける効果もあり、旧正月、誕生日などの行事の時にもよく登場する飲み物です。
菊花茶
甘菊で作られるお茶。ポットやカップに浮かぶ黄色い花の鮮やかな見た目と、ほんのりと漂う菊の香りも楽しめます。菊花は、頭痛や目の疲れを和らげる他、肝臓に良く、二日酔いや疲労、血圧を下げる効果があります。
生薬 健康茶
韓国の高麗人参は、古くから韓方に使われてきただけでなく、万能薬として世界的にも有名です。高麗人参茶には、高麗人参をじっくりとに出して作るものと、高麗人参を粉にしてお湯に溶かすものとがあり、ジンセノサイドやビタミン、ミネラルが多く含まれます。疲労回復や冷え性改善、胃腸回復、ストレス解消、滋養強壮などに効果があります。
桂皮、生姜、なつめ、甘草、芍薬、当帰の根など、十数種類の材料を煮出して作る、苦味の強い韓方のお茶。風邪や呼吸器疾患に作用する他、疲労回復やリラックス、ストレス緩和、内臓の働きを良くするなどの効果もあります。
아시아 전통음료 녹차
日本や中国などでも、それぞれに歴史を持つ緑茶。韓国では、所説あるものの、新羅・興徳王時代の遣唐使が持ち帰ったものが高麗時代に発展した茶文化が、朝鮮時代に衰退。その後、1970年代に本格的に復興し、愛飲されるまでに至りました。全羅南道宝城(ポソン)のお茶が有名である他、済州島などでも栽培されています。カフェイン、ビタミンなどが含まれ、アルコールやニコチンの解毒作用、糖尿病、高血圧、癌など予防にも効果的です。