公開日 2020/03/16 11:59
変更日 2024/06/20 19:55
SEOUL, SOUTH KOREA - NOVEMBER 22: South Korean actress Choi Ji-Woo attends the press conference for Lotte Duty Free - Web Drama \"7 First Kisses\" on November 22, 2016 in Seoul, South Korea. (Photo by Han Myung-Gu/WireImage)
日本では天海祐希や石田ゆり子など40代〜50代でシングルの人気女優も珍しくありませんが韓国では結婚して子供を持つことを選ぶ女優が多いのです。それも国民的女優になればなるほどで…。その背景に迫ってみました。
人気ドラマ『緊急取調室』や『トップナイフ-天才脳外科医の条件-』に主演する“高視聴率女優”の天海祐希(52歳)は独身。ゆるふわな魅力で女性から憧れられる石田ゆり子(50歳)も独身です。
ところが、韓国では一般人の結婚、出産率は下がり続けているにもかかわらず国民的女優はこぞって結婚し
出産しているのです。
韓国統計庁は2019年2月27日に2018年に出生数が前年より3万人あまり少ない約32万7千人で、過去最少だったと発表。一人の女性が生涯に産む出生率は0.98で少子化が進む日本よりも急速に出生率が低下しており、世界でも最低水準となっています。
でも、最近、『冬のソナタ」でヒロインを演じ、ぺ・ヨンジュンと共に日本の韓流ブームの立役者となっチェ・ジウ(44歳)の妊娠中の素顔がSNSで話題になりました。
1年間の交際を経て42歳で年下のIT企業の代表とゴールイン。今年、5月には高齢出産ながらめでたく初のベビーが誕生の予定です。
SEOUL, SOUTH KOREA – MAY 11: South Korean actress Choi Ji-Woo attends the photocall for Cotton USA “Cotton Day 2016” Promotional Event on May 11, 2016 in Seoul, South Korea. (Photo by Han Myung-Gu/WireImage)
SEOUL, SOUTH KOREA – FEBRUARY 15: South Korean actress Choi Ji-Woo attends the VIP screening for “Like For Likes” at CGV on February 15, 2016 in Seoul, South Korea. The film will open on February 18, in South Korea. (Photo by Han Myung-Gu/WireImage)
韓国では“カンヌの女王”と呼ばれるチョン・ドヨン(48歳)。2007年、最愛の人を失った絶望から再生するシングルマザーの姿を描いた『シークレット・サンシャイン』でカンヌ国際映画祭女優賞をはじめとする数々の映画賞を受賞。米国ドラマをリメイクした『グッド・ワイフ』主演でも話題を集めた演技派です。
SEOUL, SOUTH KOREA – JANUARY 19: South Korean actress Jeon Do-Yeon attends the press conference for “A Man and A Woman” at CGV on January 19, 2016 in Seoul, South Korea. (Photo by Han Myung-Gu/WireImage)
35歳のとき、9歳年上のカン・シギュ氏と結婚。その2年後には娘が生まれました。
友人の紹介で知り合った夫はソウル大学の電気工学科を卒業し、アメリカでMBAとり、政府の経済研究所の研究員として務めていたエリート。今はインターナショナル幼稚園を含めたビジネスを展開し、映画への投資やレーシングチームの理事としても活動しているそう。
順調なキャリアの上に、年上のエリートと結ばれ子宝にも恵まれた理想的な人生を歩んでいるのです。
ベビーフェイスで年齢よりぐんと若く見えるドヨンですが、11年ぶりにドラマ主演した『グッド・ワイフ』
の弁護士役が際立っていました。演じる役柄と同じく母となり、より深みを増した演技が好評でした。
SEOUL, SOUTH KOREA – APRIL 23: South Korean actress Jeon Do-Yeon attends the press conference for “The Shameless” at CGV on April 23, 2015 in Seoul, South Korea. The film will open on May 27, in South Korea. (Photo by Han Myung-Gu/WireImage)
イ・ヨンエ(49歳)はドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』で日本でも大人気に。映画『JSA』『親切なクムじゃさん』などで知られる国民的美人女優です。
2009年、38歳の時に結婚を公表、夫チョン・ホヨン氏は20歳上の年の差婚で話題を集めました。
米国のシカゴ大学とイリノイ工科大学を卒業したホヨン氏は、現在、防衛産業関連企業である韓国レイコムの会長で、一説によると財産が2兆円あるという噂も。
交際期間は長く15年に及ぶそうで
出会いヨンエが大学生の頃の食事会。 彼に仕事の相談も乗ってもらったこともあり、強い絆で結ばれている2人…。
SEOUL, SOUTH KOREA – JANUARY 24: South Korean actress Lee Young-Ae attends the press conference for SBS Drama “Saimdang: Memoir Of Colors” at Lotte Hotel on January 24, 2017 in Seoul, South Korea. The drama will open on January 26, in South Korea. (Photo by Han Myung-Gu/WireImage)
結婚の翌年には漢陽大学演劇映画科大学院の博士課程に入学して芸能活動を一旦中止していましたが、2011年に男の子と女の子の二卵性双子を出産しました。
その後、長らく家庭と子育て中心の生活をしていましたが、ドラマ『師任堂、色の日記』(2017年)のヒロインで女優復帰。2児の母になって初めて母親役を演じた映画『私を探して』(2019年)では、自分の不注意で行方不明になった息子を、6年間必死で探し続けるヒロインを熱演しました。
望みどおり結婚して、しばらくマイペースで子育をしながら、良作で仕事に復帰。いまや年齢を重ねても美しさをキープしたまま40代、50代でも第一線で活躍できる女優という地位を確立しているのです。
INCHEON, SOUTH KOREA – SEPTEMBER 14: South Korean actress Lee Young-Ae is seen on departure at Incheon International Airport on September 14, 2013 in Incheon, South Korea. (Photo by Han Myung-Gu/WireImage)
リッチな男性との良縁と子供を手に入れ、仕事でも高評価を得るイ・ヨンエはほとんどの女性の憧れですが、実現するのは至難のワザ。
現実の韓国社会では独身者が増加、既婚者も離婚や子供がいない夫婦やシングルマザーも増えています。でも、世間の目はまだまだ否定的。
例えば、ドラマ『推理の女王』ではヒロインの親友が離婚したレストランのオーナー。しかし、彼女はヒロインの義母仲間からバッシングされます。また、ドラマ『あした輝く私へ~ マイ・ヒーリング・ラブ~』でも、ヒロインが子供ができないことをあからさまに非難される場面が何度もありました。
仕事でお世話になった韓国のコーディネーターさんは、離婚後、まわりからの風当たりが強かったようで結局、親戚が住むロスに移住しました。
イ・ヨンエは2015年5月に『JLOOK』誌でスペシャル編集長を務めたときに、双子の息子と娘を誌面に登場させ、彼女自身の想いを文章に綴りました。
「20年間女優という名前で生きてきました。そして今はスングォン、スンビンの母親として生きている。華やかなスポットライトを受けた女優イ・ヨンエとしての人生も幸せだったけれど、ふたりの子供の母親になった今も幸せです。子供たちが毎朝、ママと呼ぶ声を聞いて1日が始まります」
やはりまだまだ儒教の影響が色濃い韓国では、これが正しい女性の生きる道という文章だと感じました。これからもきっとイ・ヨンエは国民的女優として、優等生的人生を歩むに違いありません。
INCHEON, SOUTH KOREA – SEPTEMBER 20: (EXCLUSIVE ACCESS SPECIAL RATES APPLY) South Korean actress Lee Young-Ae, her husband Jung Ho-Young (Chung Ho-Young) and their fraternal twins are seen at Incheon International Airport on September 20, 2013 in Incheon, South Korea. (Photo by Han Myung-Gu/WireImage)