公開日 2021/11/14 20:30
変更日 2024/06/20 21:13
BEIJING, CHINA - JUlY 13: (CHINA OUT) Chinese actor Chen Daoming attends the premiere of IMAX film 'Aftershock', featuring the 1976 Tangshan earthquake that killed 300,000 people, on July 13, 2010 in Beijing, China. (Photo by China Photos/Getty Images)
『項羽と劉邦 King's War』は中国全土で繰り広げられた楚漢戦争を圧倒的スケールで描いた歴史大河ドラマです。 秦の天下統一から漢王朝が開かれるまでの戦いの歴史が全80話の長編ドラマとして綴られている本作。 今回は、そんな本作のあらすじやキャスト、視聴方法をご紹介します。
「三国志」と並んで日本でも親しまれている「項羽と劉邦」の物語を映像化した中国歴史ドラマ作品です。
秦の始皇帝の時代から、天下を巡り戦った項羽と劉邦の2人の人物を中心に大乱の中国が描かれています。
総製作費35億円を投じた映画に勝るとも劣らない圧倒的スケールで描くこの歴史大作は、観る者全てを熱くさせるでしょう。
中国の国民的俳優のチェン・ダオミンと台湾の人気俳優のピーター・ホーがそれぞれ主役の劉邦を項羽を熱演。
「国士無双」「背水の陣」「四面楚歌」など今でも伝わる言葉の語源となった歴史的逸話もこの作品の中で知ることができます。
「強さか?人望か?」
最後に英雄となるのはどちらなのでしょうか?
乱世を昇り詰める猛者達の熱い魂の叫びが『項羽と劉邦 King’s War』では溢れています。
項羽と劉邦の顔出し看板
出典元:PIXTA
紀元前224年。
秦国は、六国併合の鍵を握る楚国との戦いを開始し、楚国に危機が迫っていました。
楚国の大将軍・項燕は秦国との戦いに何度も勝利を重ねて守護神とも言うべき存在でしたが、この時の戦いは兵力の差があり過ぎたために苦戦を強いられました。
その後決着がつき、楚軍は壊滅することになりました。
項燕は死に際に、秦に対して不吉な言葉を残します。
「楚国の生き残りはわずかでも、いずれ秦国を滅ぼすぞ!」
紀元前221年。
秦王・嬴政(えいせい)は六国(斉、楚、燕、韓、趙、魏)を征服し、分裂していた中国を絶対的統治のもとに置きました。
嬴政は自らを始皇帝と名乗り、天下統一後も諸国を巡行して皇帝の威厳を示し続けます。
その頃、沛県豊邑の中陽里の村に不審な男が出現しました。
劉季(後の劉邦)は、男を捕まえて拷問するとその男が只者ではない事に気づきます。
男は見たこともないような特別な札を携えていたのです。
簫何(しょうか)を呼んで男の正体を探ると、彼は皇帝の護衛官であることが判明します。
皇帝が巡行する際に、先回りしてその場所が安全かどうか偵察する事が男の任務でした。
「この騒ぎが朝廷に報告されると村は終わりだ」と簫何は焦り始めます。
全員処罰される事を免れるために、劉季たちは男を接待でもてなし、男の機嫌を取ることにしました。
そして、騒ぎの原因となった曹氏を慰み者として一晩そばに置きます。
劉季は曹氏が心配で近くで待機していましたが、しばらくすると男は怒って部屋から飛び出していきました。
しかし、護衛官の男が馬を走らせて報告に戻ろうとする帰り道、待ち伏せしていた何者かが男を一瞬で殺害して、札を持ち去ってしまいます。
一方、秦の都・咸陽では、項燕の息子・項伯と項梁が、六国の者たちと会合をしていました。
そばで様子を見ていた項燕の孫・項羽は、「英雄の血を引く我らがなぜ人目を忍んでいるのか」と苛立ちを募らせています。
項羽は今か今かと反旗を翻す機会を待ち望んでいました……。