COLUMN コラム

『殺人の追憶』のあらすじ、キャスト、視聴方法【『パラサイト 半地下の家族』ポン・ジュノ監督】

公開日 2021/06/29 22:45

変更日 2024/06/21 10:07

#

『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督の2作目の映画『殺人の追憶』は、韓国の映画賞である大鐘賞で最優秀作品賞・最優秀監督賞を受賞した名作です。また、ポン・ジュノ監督作品にはおなじみの俳優であるソン・ガンホは最優秀主演男優賞を受賞。一度見たら忘れられない衝撃的な作品の魅力をご紹介します。

パク・トゥマン(ソン・ガンホ)

https://img.sbs.co.kr/newsnet/etv/upload/2020/06/11/30000648599_1280.jpg

ポン・ジュノ監督作品ではおなじみのソン・ガンホ。大ヒットした『パラサイト 半地下の家族』にも出演していたことから、日本での知名度も高くなりました。

ソン・ガンホは華城市の地元警察の刑事パク・トゥマン役です。事件解決の為に荒っぽい捜査をして、地元民からも煙たがられてしまう役どころで、田舎の町に置ける当時の警察官の雰囲気をリアルに演じています。

ソ・テユン(キム・サンギョン)

https://photo.jtbc.joins.com/news/2018/02/13/20180213183321018.jpg

ソウルから派遣された冷静で知的なソ・テユン刑事を演じたのは、『大王世宗』『王になった男』に出演しているキム・サンギョン。また、刑事役を演じることが多く、刑事俳優とも呼ばれているとか。『殺人の追憶』で演じた影響が大きかったのかもしれませんね。

ずっと冷静だったソ刑事でしたが、捜査で知り合った女子中学生の身に起こったことで、怒りが頂点に達し…。

『殺人の追憶』の見どころ

やはり大きな見どころは、映画のテーマが「華城連続殺人事件」という実際に起きた事件だということ。1986年からの6年間に実際に起きた連続強姦殺人事件で、韓国中を震え上がらせた衝撃的な事件です。当時も大規模な捜査がされました。

事件を解決する為に205万人もの警察官を配備し、2万1280人が捜査対象となったそう。容疑者となった3000人は集中的に追及されましたが、その中には自白を強要され拷問に耐え切れず自殺をしてしまった方や、冤罪で投獄されてしまった方もいました。

精密な捜査をせずに、やみくもに捜査をしていたのではないかと指摘の声が上がり、当時のずさんな捜査の仕方が窺える事件です。

https://cdn.kado.net/news/photo/201909/988053_427210_1426.jpg

映画でもその様子がよく描かれていて、社会の闇を感じ、考えさせられます。この事件が起きた当時は、DNA鑑定が自国で出来なかった時代。証拠があったとしてもDNA鑑定が出来ないとなると、冤罪が起きたり、事件が迷宮入りしてしまいますよね。

事件は映画公開当時も未解決であり、時効を迎えてしまいますが、2019年に最新のDNA鑑定を駆使した捜査により刑務所に他の事件で収監されていた人物を犯人として特定しました。34年に及ぶ捜査に終止符が打たれることになったのです。

ソ刑事を演じたキム・サンギョンは、事件が解決した際、次のように話していました。

https://photo.jtbc.joins.com/news/2019/09/19/20190919183608720.jpg

キム・サンギョンは「『殺人の追憶』がケーブルチャンネルなどで引き続き放送されるため、今の若い世代もこの事件を記憶するようになり、このような結果を生み出したようだ。今回の容疑者逮捕は、『殺人の追憶』と映画を愛してくださり、関心を持ってくださった皆さん全員が成し遂げたことだと思う」と述べた。

出典元:https://kbsworld.ne.jp/

公開当時「過去の未解決事件をどうしてわざわざ作ったのか」という声も上がったそうですがキム・サンギョンの言う通り、作品を公開することで戒めとして、多くの人々の心に刻んだことから事件が解決したのかもしれません。事件の解決により、映画の本質というものを深く感じました。

Amazonプライムビデオ dTV FODプレミアム U-NEXT 韓国映画

この記事を気に入ったらシェア!

この記事について報告する

  • 韓国大好き連載コーナー
  • vote
  • 中国ドラマ特集
  • K-POPニュース

WRITER INFOライター情報

ライターK

韓国情報を発信していきます★