COLUMN コラム

「ペット」とは言わない☆韓国に定着した「伴侶動物」という考え方

公開日 2021/11/01 19:24

変更日 2024/06/21 10:10

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みなさんは動物を飼っていますか?犬、猫、ハムスター、ウサギ、鳥など私たちの身近にはたくさんの動物たちがいますね。そして「ペット」と呼ばれることが多いのではないでしょうか。 さて、お隣韓国ではいわゆる「ペット」のことを『伴侶動物』(반려동물/ パルリョドンムル)というのが一般的です。

『伴侶動物』(반려동물/パルリョドンムル)とは人間と共存・共生する存在であるという意味で、英語では“Partner”を指します。K-POPアイドルや俳優が、愛犬や愛猫を「伴侶犬」「伴侶猫」と言っているのを聞いたことはありませんか?

『愛玩動物』(애완동물/エワンドンムル)という言葉もありますが「身の回りにおいて可愛がる存在・愛でる存在」の意味合いが強くなります。しかし2000年代に入ると「動物は人間の愛玩物ではない」という考え方が広まり、「伴侶」を使うようになったのです。

◇買わずに「養子縁組をしよう」

「買わずに養子縁組しよう」(사지 말고 입양하세요/サジマルゴ イビャンハセヨ)は、数年前から保護団体やアニマルシェルターを中心に広がっている動物保護のスローガンです。スローガンだけが独り歩きしているのではなく、行政も一緒になって様々な方針を立て実行し始めているのです。

ソウル市は2019年に「動物共生都市」を宣言しました。動物の生命と市民の安全をともに保障する「動物ケアシステム」では、迷子や遺棄防止にもなる内蔵型マイクロチップ登録・遺棄動物救助機関・里親動物保険の導入などの方針を定めました。捨て犬と養子縁組をした飼い主は、約20万ウォンの動物保険料支援を1年間受けることができます。

◇飼い主の教育が義務化

さらに2022年から動物の購入時に、飼い主の教育を義務化することも発表されています。『飼い主の教育』とは一体どのようなものなのでしょうか。

たとえばスイスでは「犬の基礎知識の講習」を受け、テストに合格しなければ犬を飼うことはできません。また飼い主と犬のより良い暮らしのために、ドッグスクールへ通うことも常識になっています。

しかしこれはスイスに限った話ではなく、ヨーロッパではきちんと「しつけ」をすることが当たり前になっていのです。なぜなら人間と共存するために必要な教育は、結果として『犬を守る』ことに繋がるという考えがあるから。
外出先で吠え続けてしまう、知らない人を噛んでしまう…などの問題行動は、最終的に愛犬を苦しめることになりかねません。

人間と動物がともに幸せに暮らすためには「ペットの教育」と「飼い主の教育」はかならずセットなのです。

こうした意識の高さがあるからこそ、ヨーロッパではレストランや交通機関などでも、飼い主と一緒に行動できる犬たちが多いのですね。家でお留守番するよりも、大好きなご主人と時間を過ごすほうがずっと幸せなはずですから。

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