J-POPとK-POPの違いは何？元CD販売員が解説！

J-POPとK-POPの違い7：雰囲気が全然違う

J-POPとK-POPの違いについて、最も分かりやすいのが雰囲気の違いでしょう。特に分かりやすいのが、女性アイドルグループです。

なお、最近はK-POPを意識したJ-POPアーティストもいます。またJ-POPアイドルのように「可愛さと元気さ」を兼ね備えたK-POPアーティストも、増えてきました。

今回取り上げる項目は、あくまでも総合的に見てのことなので、何卒ご了承頂ければ幸いです。

K-POPはセクシーでスタイリッシュ

K-POPの女性アイドルは、セクシーでスタイリッシュさが特徴。露出度高めの衣装を着て、攻めに攻めたダンスと歌が特徴的。BLACKPINKが良い例で、挑発的なダンスとスタイリッシュな感じは、男性だけでなく女性からも厚い支持を集めました。

しかしBLACKPINKでも、まだセクシーさは抑え気味です。Girl’s DayやAOAはセクシーの極みで、韓国政府からも「セクシー過ぎる」と注意を受けたほどです。

J-POPは清楚で可愛く

J-POPアーティストの雰囲気は、清楚で可憐。乃木坂46が良い例で、衣装の露出は抑え気味で可愛いダンスが特徴です。

J-POPとK-POPの違い8：作詞作曲が違う

アンネ・ジュディス・ウィックが手掛けたf(x) の「Rum Pum Pum Pum」

J-POPは日本人が、K-POPは韓国人が作詞作曲を担当。至極当たり前の話ではありますが、変わりつつあります。

K-POPの楽曲は、欧米のクリエイターが多数参加。中でも有名な人物は、ノルウェーの作曲家アンネ・ジュディス・ウィックでしょう。K-POPは欧米クリエイターと積極的に手を組み、アジアと欧米要素をミックスさせた楽曲を次々と発表しました。

J-POPも、海外クリエイターを採用しています。嵐の場合は、スウェーデン人クリエイターを積極採用。三代目 J Soul Brothersも、スウェーデンやドイツのクリエイターを起用しています。しかしK-POPと比較すると、外国人クリエイターの繋がりは寂しいものがあります。

K-POPとJ-POPの違いは、欧米とのつながりが濃いか薄目かです。

J-POPとK-POPの違い9：ルックスが違う

Fashion and beauty illustration with woman an nail

K-POPアーティストはルックスが高く、全員美男美女しかいません。男性アイドルの身長が180cm以上なのは当たり前の世界。女性アイドルのウェストは細く、肌は透き通るように白い人ばかりです。

韓国は外見至上主義で、美容に凄まじいほど力を入れています。整形も日常茶飯事で、ソウルの街を歩けば美容整形の看板がデカデカと出ている様子を見ることになるでしょう。K-POPアーティストに求められるのは、完璧すぎる「美」。隣に住んでいるお兄さん・お姉さんレベルの外見では、デビューは不可能です。

J-POPアーティストのルックスは、千差万別。大変美しく思わず見とれてしまうほどの外見を持つ人もいれば、隣に住んでいるお兄さん・お姉さんレベルの方まで様々。

日本も外見至上主義な部分があるものの、韓国ほどではありません。外見よりも音楽性を第一に考えている方が、多いのでしょう。

J-POPとK-POPの違い10：コード進行が違う

楽譜

コード進行とは、コードをどういう形で進行させるのかを決めるものです。「コード」はハーモニーのこと。

メロディだけを流しても、どういった曲なのかハッキリしません。バラードなのかアップテンポの曲かすらも、分からなくなります。

曲に意味を持たせるために用いられるのが、コード。そして「どの方向に向かわせるのか？」の道標が、コード進行になります。

K-POPのコードはシンプルで複雑

K-POPのコード進行の特徴が出ているOdd Eye Circle の「Girl Front」

K-POPの曲はアメリカンポップとよく似ていますが、アメリカンポップと比べると複雑なコード進行です。

基本となるコードはシンプル。今月の少女が発表した曲「Girl Front」の場合は、平坦なコード進行になっている感は否めません。

ところが「7thコード」という名前のアレンジを加え、曲をドラマチックに変化させました。

さらに基本を敢えて破り、コード進行に遊びも取り入れています。

韓国のコード進行は、フリーダムです。

J-POPのコード進行は基本に忠実

J-POPのコード進行は、基本に忠実です。音楽の教科書に載っても、違和感がありません。

J-POPの多くは「カノン進行」と呼ばれる、コード進行を採用。カノン進行とは、曲に起承転結を取り入れられるコード進行です。「カノン進行」を使っているJ-POPの代表はスピッツで、教科書に載っても違和感がないほど完璧さです。

K-POPと比べると遊びはないものの、シンプルで誰でも覚えやすい曲に仕上がっています。

J-POPとK-POPの違い11：リズムが全然違う

DMXの曲は現在のK-POPのリズムとよく似ています。

K-POPのリズムはヒップホップに近く、J-POPのリズムに関しては一言では説明できません。

ヒップホップには、イースト・コーストとウェスト・コーストの2種類ございます。両者の違いを簡単に説明すると、イーストは都会的なリズムで、ウェストはパンチがきいたリズムです。

K-POPの場合、どちらかというとイーストのリズムに近いです。またオールドスクールのテイストも、K-POPのリズムに含まれています。

オールドスクールとは古典要素が入っているリズムのこと。K-POPの場合は古典要素を散りばめながらも、独自のセンスをプラス。捻りのあるリズムとなっているため、インパクトがあります。

一方でJ-POPの場合は、ありとあらゆるリズム要素が入っているため、一言で説明ができないのです。強引に結論をづけるのなら「ごちゃまぜリズム」。K-POPのようにヒップホップ調はもちろん、民謡や演歌調にクラシック音楽を彷彿させるリズムなど様々です。

J-POPとK-POPの違い12：種類が少ないK-POPと種類が多いJ-POP

韓国でJ-POPの人気が高まりつつあります。理由は色々ありますが、中でも大きいのは種類の多さでしょう。

J-POPの種類はかなり多いです。ポップス・歌謡曲・グループサウンズ・ニューミュージック・シティポップ・渋谷系等を含めて「J-POP」と呼ばれています。J-POPの種類は他にもたくさんあり、1つずつ挙げれば終わりがありません。

韓国の音楽はK-POP以外にもたくさんあります。日本の歌謡曲に該当する가요（カヨ）や、演歌のような歌が特徴の트로트（トロット）等。しかし「K-POP」の定義は、ダンスポップやヒップホップを取り入れた音楽であり、カヨやトロットは対象外。種類は意外と少ないです。