公開日 2022/12/05 20:00
変更日 2024/08/07 10:09
拳銃と空薬莢のイメージ
実話を元にして描いた韓国サスペンス映画を紹介します。今回リストアップした作品は、韓国の社会について深くえぐったものばかりです。また、映画のモデルになった事件についても解説しています。全て実話だからこそのリアリティです。【※2023年3月20日更新】
監督:イ・ウォンテ
キャスト:マ・ドンソク/キム・ムヨル/キム・ソンギュ
マ・ドンソク主演で話題になった映画「悪人伝」。内容は、刑事とヤクザが手を組んで捜査するという突拍子もないもの。しかし実話を基にして描かれているため、妙にリアリティがあります。
映画のモデルとなったのは、韓国西南部に位置する忠清南道にある都市「天安」で2005年に発生した「天安連続殺人事件」。
9人殺害・強盗致傷・窃盗・強盗未遂と、18件に及ぶ被害が出てしまいました。警察は捜査に当たるも、犯人の目星はつかず。最終的には逮捕されましたが、警察の不信感を与えてしまった事件となりました。
また天安連続殺人事件とは別に、ギャング同士の抗争も映画のモチーフになっています。
kinenoteスコア:76.5
監督:ウ・ミンホ
キャスト:イ・ビョンホン/イ・ソンミン/クァク・ドウォン
1979年に、当時韓国大統領だった朴正煕が暗殺されました。犯人は側近。大統領と側近は友人関係であったにも関わらず、なぜ「暗殺」という手段を選んだのでしょうか?
映画のモデルになったのは「朴正煕暗殺事件」。犯人も判明していますが、重要な情報は表に出ていません。映画は事実を元にしたフィクションという名目ですが、どこからどこまでが「フィクション」かは、謎のままです。
kinenoteスコア:76.7
監督:ナ・ホンジン
キャスト:キム・ユンソク/ハ・ジョンウ/ソ・ヨンヒ
2003年に、大学教授夫妻が何者かの手により殺害されました。他にも犠牲者は多数出て、最終的には20人にふくれ上がることに…。韓国に「サイコパス」という言葉を広めるほど、衝撃的な事件でした。
映画「チェイサー」は「ソウル20人連続殺人事件」をモデルとした、フィクションです。ただ犯人のヤバさに関しては、良い勝負です。
kinenoteスコア:77.2
サスペンス要素は少な目の映画となっていますが、考えさせられる内容となっているので、ご紹介します。
ある日、8歳の女の子は男に乱暴されてしまいました。なぜ娘は、知らない男から酷い目に遭ってしまうのか…。女の子は言うまでもなく、両親も酷く傷ついてしまいました。
モデルになった事件は、2008年に発生したナヨン事件。事件の詳細は、あまりにも酷過ぎます。犯人は逮捕されて懲役12年の刑に服しましたが、被害に遭った女の子を思うと12年は軽いです。
kinenoteスコア:77.8
監督:ヤン・ウソク
キャスト:ソン・ガンホ/イム・シワン/キム・ヨンエ
映画「弁護人」で描かれているのは、あまりにも理不尽な社会。そんな理不尽な社会に真正面から戦いを挑んだのは、コネも学歴もない税務弁護士でした。
映画のモデルになったのは、1981年に発生した「釜林事件」です。22人の学生運動家が逮捕され、19人に実刑判決が下されたのです。しかし逮捕は強引なもので、警察の取り調べも酷いもの。ある日突然逮捕された学生達は、33年の間苦しむことになるのでした。
kinenoteスコア:78.6