公開日 2025/03/06 18:00
変更日 2025/03/06 18:04
Korean cuisine, fish cake
トッポギと並ぶ韓国の定番屋台フードと言えばおでん。韓国ドラマに登場する長い串に刺さったアツアツのおでんはとても美味しそう!そこで、この記事では日本のおでんとは一味違う韓国のおでんについて解説。韓国で人気のおでんカフェや新大久保のお店も紹介します。【2023/03/19 更新】
韓国の屋台でトッポギと一緒に並んでいるおでん。寒い季節に食べたくなるアツアツの人気屋台フードです。
おでんは韓国でも「オデン(오뎅)」と呼ばれていて、もともとは日本から伝わったものだという説もあります。
しかし韓国の屋台で売られているおでんは様々な具材が入っている日本のおでんとは異なり、シンプルな練り物が長い串に刺さってスープに浸かっているのが大きな特徴。
スープは昆布や干しスケトウダラ、干しエビ、大根、ネギなどからとっており、お店によっては出汁だけではなく、青唐辛子やコチュジャンで味付けをした少し辛いものもあります。韓国の屋台や露店では1本およそ100円ほどで売られています。
韓国のおでんは、「オムク」と呼ばれる魚介の練り物を揚げたものを薄味のスープで煮たものが一般的。さつま揚げを薄くしたような四角い形のオムク(板おでん)を長い串にクネクネと刺しています。
他に、こんにゃくや大根等の野菜、韓国のお餅「トック」も一緒に煮ることがあります。
韓国ドラマでは屋台で串に刺さったおでんをそのまま食べるシーンをよく見かけますが、お持ち帰りも出来ます。その場合はカップにビニール袋を入れ、串から外したおでんをビニール袋の中に入れてくれます。
おでんに醤油ベースでピリッと辛い「ヤンニョムだれ」を付けて食べる場合もありますが、出汁が効いているのでそのまま食べても美味しくいただけます。
そして屋台でおでんを買って食べるときや食べ歩くとき、サービスで貰える温かいスープを紙コップで飲むのが定番です。
韓国の屋台でおでんの横によく並んでいるのがトッポギ。オムクと甘辛いトッポギはとても相性がよく、一緒に調理されていることも。韓国で流行しているクリーミーな洋風トッポギの「ロゼトッポギ」にもオムクが入っています。
韓国おでんの発祥の地と言われている釜山。海産物が豊富なこの地には練り物の工場が多く、色んな種類の練り物が作られています。
伝統あるおでん会社や練り物販売店があちこちにあるため、釜山名物であるオムクを求めて多くの人がやってきます。
韓国のおでんと日本のおでんは名前こそ同じ「おでん」ですが、見た目や具材、スープの味などすべてにおいて違いがあります。
まず、韓国ではおでんの具材として豆腐や野菜、卵、こんにゃくなどは使わず、魚の練り物であるオムクがメイン。屋台では四角くて平べったい形の油揚げのようなオムクをクネクネと串に刺したタイプが定番です。串に刺さっているため、外での食べ歩きにも適しているようです。
また、日本のおでんは食べるときの薬味として、辛子をつけて食べることがありますが、韓国のおでんは甘辛いヤンニョムダレをつけて食べます。
スープ自体も昆布とかつおだしで作る日本のおでんとは違って、韓国のおでんは魚介のうま味が染み出たスープが特徴。唐辛子を効かせたピリッと辛い味にしているお店も多いようです。
1953年に釜山で初めておでんを製造した会社「サムジンオムク(三振おでん)」。魚肉の比率70%以上の味を守りながら、時代に合わせた新しいおでんの開発もしている老舗の会社です。
サムジンオムクの創業の地には2013年にリニューアルされた2階建ての「釜山サムジンオムク体験・歴史館」があります。
1階ではおでんを製造販売しており、2階にはオムクづくり体験(要予約)ができたり、オムクの歴史を知ることができるスペースもあり観光で訪れる人も多い人気スポットです。
また百貨店などに入っているサムジンオムクの店舗でも、その場で作られた温かいおでんを購入することができます。
まるで焼き立てパンやさんのような店構えで、様々な種類のおでんが並んでいます。チーズやカレーなどが入ったおでんをコロッケにした「オムッコロッケ」も人気♪
「釜山サムジンオムク体験・歴史館」
アクセス:地下鉄1号線・南浦(ナンポ)駅10番出口より徒歩約20分
住所:釜山市(プサンシ)影島区(ヨンドグ)蓬萊洞2街(ボンレドンイーガ)39-1
営業時間:1階販売所 9時~20時 2階 9時~18時 体験(平日)10時、13時、15時(週末)9時30分~16時(12時~13時はランチタイム)
休業日:年中無休
1963年に開業した釜山おでんを代表するブランド店「コレサオムク」。無添加でクオリティーの高いおでんのお店として知られています。
海雲台(ヘウンデ)駅から歩いて約2分のところにあるコレサオムク海雲台店は、2階にオデンカフェが併設された人気の観光スポット。
外観に迫力のある大きなおでんのオブジェが飾られた、ガラス張りの一際目を引く建物はまるでテーマパークのよう。
1階の店舗では作り立てのおでんや真空パックになったおでんなどが並んでいて、種類も豊富。お土産の場合は包んでくれます。
1階のお店で購入したおでんを2階のカフェで食べることも可能。また、麺料理やのり巻き、ジュース、コーヒーなども販売しています。
「コレサオムク海雲台店」
アクセス:地下鉄2号線・海雲台(ヘウンデ)駅5番出口より徒歩約2分
住所:釜山市(プサンシ)海雲台区(ヘウンデグ)佑洞(ウードン)541-1
営業時間:10時~22時
休業日:旧正月 秋夕
屋台グルメが集まる釜山の富平カントン市場で1940年から80年以上の歴史を受け継ぐ「ファンゴンオムク」。
釜山駅構内(2階)にある店舗ファンゴンオムクベーカリーでは伝統の手作りオムクはもちろん、かつオムクやコロッケオムクなどバラエティーに富んだオムクを販売しています。パック商品やギフトセットもあるのでお土産にもおすすめ。すぐ食べたいときも気軽にテイクアウトできます。
「ファンゴンオムク」は釜山駅店以外に釜山釜田駅店、忠清北道清州市にある現代百貨店の忠清店もあります。
また系列の軽食店「환공어묵 장충분식(ファンゴンオムク ジャンチュンプンシッ)」がソウル市中区の東大入口2番出口隣にあります。
「ファンゴンオムク 釜山駅店」
アクセス:釜山駅構内
住所:釜山広域市 東区 草梁3洞(チョランサムドン)中央大路
営業時間:6時30分~22時30分
休業日:年中無休
創業30年の老舗中華料理店がリニューアルした韓国料理店「今日はチュクミ」。今人気のチュクミ(イイダコ炒め)の鉄板焼きをメインに様々な韓国料理が食べられるお店です。
このお店ではサイドメニューにおでんがあります。他にジャージャー麺や酢豚、ちゃんぽんなどが一緒に味わえるセットメニューもおすすめ。テイクアウトや配達にも対応しています。
「今日はチュクミ 日本本店」
アクセス:東新宿駅から徒歩約3分、新大久保駅から徒歩約9分
住所:東京都新宿区大久保1-12-1
営業時間:月曜~木曜11時~0時 金~日・祝日:11時~5時
店休日:年中無休
2021年11月に新大久保にNEWオープンしたお店「チキンもち米タンスユック」。串に刺さったおでんやトックカルビ、タンスユック(酢鶏)、スンデ炒めなど、韓国の食べ歩きグルメがお手頃価格で販売されています。
釜山おでんは2本で400円(税別)。まさに韓国の屋台でおでんを買っているような気分になれるお店です。
「チキンもち米タンスユック」
住所:東京都新宿区百人町2丁目1-1 K-PLAZA 1F
アクセス:新大久保駅から徒歩5分
営業時間:不明
定休日:不明
24時間営業で朝食や夜食に訪れる人も多く、テイクアウトができる韓国料理の人気店。新大久保店のほかに職安通り店もあります。
おでんは660円(税別)。他にのり巻きや冷麺、チャプチェ、チゲなどがあり全てリーズナブルです。
「明洞のり巻 新大久保店」
住所:新宿区百人町1-3-17
アクセス:新大久保駅から徒歩約3分
営業時間:24時間
定休日:年中無休
オシャレな店内で多種多様な韓国グルメが堪能できるお店「ビョルジャン 新大久保」。
カンジャンセウ(エビの醤油漬け)セットをはじめとするセットメニューが人気のお店です。
韓国おでんを鍋で食べられるオデンタンもおすすめ。タッカルビとセットになったオデンタンセット1人前は1,408円(税別)です。
「ビョルジャン 新大久保」
住所:東京都新宿区大久保2-32-3 2F
アクセス:新大久保駅から徒歩5分
営業時間:24時間
定休日:年中無休
韓国の定番屋台フード「おでん」についてご紹介しました。
数々のフュージョン料理を生み出している韓国は、おでん料理の開発や新しいスタイルの店舗展開も盛んに行われているようです。
それでも一番人気はやはり昔ながらの、長い串にクネクネと刺さっている板おでん。韓国ではお弁当に入っていたり、食事のおかずとしても愛されています。
韓国おでんは日本にある韓国料理店などで食べることが可能です。
また、自宅で韓国おでんを食べたい! というときにはAmazonや楽天市場、韓国食材の通販サイト等でオムクを購入し、レシピサイトで紹介されている韓国屋台風おでんのレシピを参考に自宅で調理するのもおすすめ。
この機会に是非、韓国おでんを堪能してみてください。
以上、イクラがお届けしました!