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BTS JINに魅入られる……。特別番組がNHKで放送。ワールドワイドハンサムにジワる体験を徹底検証!

公開日 2025/02/24 12:00

変更日 2025/02/24 12:00

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昨年放送され大反響だった『Venue101 Presents JIN SPECIAL』(NHK総合)完全版が、2025年2月15日に放送された。これはもはやBTS JINに魅入られるための特別番組だったのではないかと思った。ワールドワイドハンサムに思わずジワる体験について、コラムニスト・加賀谷健が解説する。

ワールドワイドハンサムにジワる公式

広く世界のエンタメ界を見渡したとき、スーパースターと呼ばれる存在は、映画でも音楽でも数多の固有名詞が並ぶ。だが、自らスーパースターを自認して、その称号を自分の口から率先して発し、なおかつ誰もが認める存在となると、これはBTSの最年長メンバーJINくらいしか思いあたる人がいない。BTS JINは、自他ともに心底惚れ込むスーパースターだ。

加えて彼は、ワールドワイドハンサムという通り名を好んで使う。誰かがそう呼び始めたわけではない。たぶんほんのたわむれ程度に本人が自分をそう呼び始めたのである。ワールドワイドハンサムを律儀に日本語訳すると、つまり、世界的イケメンということになる。ぼくは最初、これがふざけ半分なのか、それとも真正直な表現なのかよくわからなかった。

そうかぁ、JINさんのような人を世界的イケメンというのか。くらいにしか思っていなかったのだけれど、JINイコール世界的イケメン、つまりはワールドワイドハンサムだと何度も繰り返して訳しているうちに、これがある種の公式のように思えてくる。名付けて、ワールドワイドハンサムにジワる公式である。だからこの公式は、常に絶対的正解を導き出す。

いきなり直球シュートを決めてくる感じ

だんだんジワりながら、段階を踏んで、ピンときた決定的瞬間がある。最優秀ポップデュオ/グループパフォーマンス部門にノミネートされた〈第63回グラミー賞授賞式〉(2021年)でBTSは、ノミニー曲にして全米チャート曲「Dynamite」を披露した。全員スーツルックの中で濃いオレンジ色の衣装を着たJINを見て、ときめいてしまった。そりゃ歌い出しのJUNG KOOKは絶対的にカワイイに決まってるが、JINが満を持してソロパートを歌い始めた瞬間からはもうJINさんばかり目で追っている。

授賞式会場ステージから舞台袖、階段、屋上へと移動する動線演出は、とにかくオレンジ色のJINを引き立たせるためだけの設計のようにさえ思えてくる。BTSによる特別パフォーマンスを他に探していると、決定的な映像が他にあった。2021年の『音楽の日』(TBS系)に出演したBTSが、日本のテレビで初披露した「Permission To Dance」である。「Dynamite」同様に歌い出しはJUNG KOOKだが、コーラス(サビ)前にソロパートを配置されたJINを見て、ピンときた。

「When you look yourself right in the eye,eye,eye」と歌うJINが、目力マックスでカメラ目線。人差し指と中指を使って、カメラの向こうのみんなを見てるぞポーズをさらりと決めてくる。ライブなら脊髄反射的に客席がきゃ~とどよめくだろうけど、ひとりで映像を見ていたぼくだって黄色い声をあげそうになった。何だ、この目力。何だ、このカメラ目線。どうしてあんなに黒目が光を吸収して、きらきら輝くのか。お兄さん感は強いのに、どこか少年ぽさもある。スーパーキュートな仕草や動作で相手を油断させているところに、いきなり直球シュートを決めてくる感じ。この直球性、あるいはストレートでダイナミックなたたずまい勝負のところが、まさにワールドワイドの世界観であり、スーパースターである証なのだろう。

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BTS JIN K-POP グラミー ジョングク

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加賀谷健

コラムニスト / アジア映画配給・宣伝プロデューサー / クラシック音楽監修。 クラシック音楽を専門とする音楽プロダクションで、企画・プロデュースの傍ら、大学時代から夢中の「イケメン研究」をテーマに、“イケメン・サーチャー”として、コラムを執筆。 女子SPA!「私的イケメン俳優を求めて」連載、リアルサウンド等に寄稿の他、CMやイベント、映画のクラシック音楽監修、解説番組出演、映像制作、 テレビドラマ脚本のプロットライターなど。2025年から、アジア映画の配給と宣伝プロデュースを手がけている。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。