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BTSイヤーを駆け抜ける準備はできているか!? リーダーRMが支える世界的応援ソングを解説

公開日 2025/03/22 15:00

変更日 2025/03/22 15:00

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2025年は、待ちに待ったBTSイヤーである。メンバー7人全員がもうすぐ除隊して、BTSが再び完全体になる。ARMY1人ひとりが、BTSイヤーを駆け抜ける準備を整える中、愛聴したい世界的応援ソングがある。コラムニスト・加賀谷健が、リーダーRMが支える世界的応援ソングを独自解説する。

最高の応援ソング「Permission to Dance」を愛聴する理由

この曲がおそらく世界中で最も話題になった瞬間がある。2021年9月、国連総会で催された特別イベント「持続可能な開発目標(SDGs)モーメント」で行ったBTSによる演説である。演説後、パフォーマンス映像として会場で歌った「Permission to Dancde」が披露されるのだが、コロナ禍での生き方を問うRMの演説中の折り目正しい言葉が、重奏低音になって、この曲を全世界のための応援ソングとしていたことが、印象的だった。

実際、コーラス終わりに配置されたRMパートは、低音麗しく、明るい音階下りになっている。何かこう、BTSのリーダーであるからには、楽曲パートすらもきちんとおさえるところはおさえるというマナー、責任感、気概すら感じる。あの軽快な音階下りは言わば、曲の背景にあるメッセージ性を支えるRMの強度であり、絶対的な安心領域みたいなものである。

BTSとして3度目の出席だった国連総会演説では、RMが、英語ではなくあえて母国語である韓国語を話していたことが話題にもなった。初の出席が2018年。彼らがまだ「Dynamite」をリリースしたり、グラミー賞のノミニー曲になったり、そのステージでパフォーマンスするようになる前夜である。気合い十分なRMが、英語でスピーチしていた。自らの少年時代を追想しながら、話題の照準を全世界の人々のリアリティとして一気に押し広げる。ひとりから全員へ。パーソナルからマスへ。自分の名前に関する固有性を咀嚼しながら、RMが総会出席者に向けて「あなたの名前は何ですか?」と疑問形を繰り返し投げかけた。演説の構成力、話の持っていき方、盛り上げ方の手腕はさることながら、この疑問形を足がかりに、ぼくらもまた固有の名前を持つことができる。人それぞれ、時間はかかるかもしれない。でもその過程で耳にする「Permission to Dance」は、最高の応援ソングになり得る。BTSイヤーを駆け抜ける準備はできているか⁉ 肩慣らし、景気づけにこの世界的名曲を愛聴する理由がここにある。

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加賀谷健

コラムニスト / アジア映画配給・宣伝プロデューサー / クラシック音楽監修。 クラシック音楽を専門とする音楽プロダクションで、企画・プロデュースの傍ら、大学時代から夢中の「イケメン研究」をテーマに、“イケメン・サーチャー”として、コラムを執筆。 女子SPA!「私的イケメン俳優を求めて」連載、リアルサウンド等に寄稿の他、CMやイベント、映画のクラシック音楽監修、解説番組出演、映像制作、 テレビドラマ脚本のプロットライターなど。2025年から、アジア映画の配給と宣伝プロデュースを手がけている。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。