公開日 2025/04/13 12:00
変更日 2025/04/13 12:00
BUSAN, SOUTH KOREA - OCTOBER 02: Yutaka Matsushige attends the opening ceremony of the 29th Busan International Film Festival on October 02, 2024 in Busan, South Korea. (Photo by Woohae Cho/Getty Images)
3月18日に公開されたBTS公開YouTubeチャンネル「BANTANGTV」に、松重豊がゲスト登場した。主演と監督・脚本を兼任した『劇映画 孤独のグルメ』が、釜山国際映画祭でプレミア上映されたことも話題を集めたが、JINとの共演は、ひたすら愛おしいものだった。コラムニスト・加賀谷健が、松重豊とBTSのつながりを解説する。
Season3第3話で静岡県賀茂郡河津町に商用できた五郎が、商談後にお決まりの「腹が減った」をきっかけに入った店で、食べたのがワサビ丼だった。鰹節がご飯にのっただけのシンプルな丼ぶりに自分ですった生ワサビをたっぷりのせる。混ぜながら食べれば、鼻から抜ける辛味にむせながらも、これがやみつきの美味。画面からひしひし伝わる。ぼくはこれを見て、冷蔵庫にあったチューブワサビ丼を作って食べたくらい。この回は、伊豆急行線に揺られる五郎が車窓に広がる海を眺める冒頭もいい。あるいは、伊豆に着いてすぐバス停の場面でかかる三連符の音楽もよかった神回。
長期シリーズから、箱根と伊豆の勘違いによってワサビ神回の話題を引き出してしまうJINは、鼻がきく。クイズに正解したJINが自分で自分を天才と言って喜ぶが、いやぁほんとJINさんは天才である。あえてクオリティーが低いCGの魚をピチャピチャフレームインさせて、よくわからないけれど、でも確実にJINワールドが広がる「Super Tuna」という超真面目にふざけたナンバーをドロップしてしまえるJINは、何度でも言おう、天才中の天才なのである。
JINは、ワールドワイドハンサムを自称し、スーパースターという言葉を好んで使う。日本の初老スーパースター松重豊とのコンビネーションが、これほど豊かなワールドワイド共演を生み出すとはねぇ。パーソナリティーを担当するラジオ番組『深夜の音楽食堂』を持つ音楽色豊かな松重のことだから、多少はJINと音楽談義でもするのかと思ったら、これが全然。ひたすらバラエティー。いいぞいいぞ。同番組2025年3月放送回では、RMのアルバム『Right Place,Wrong Person』を絶賛して、「Come back to me」をかけていた。『劇映画 孤独のグルメ』は、〈釜山国際映画祭〉でワールドプレミア上映されたが、もうひとつのプレミア上映作が、RMのドキュメンタリー映画『RM:Right People,Wrong Place』だった。松重豊とBTSがどんどんつながる。「Run Jin」にまた出演することもあるかもしれない。いいぞいいぞ(!)。これは楽しみである。
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コラムニスト / アジア映画配給・宣伝プロデューサー / クラシック音楽監修。 クラシック音楽を専門とする音楽プロダクションで、企画・プロデュースの傍ら、大学時代から夢中の「イケメン研究」をテーマに、“イケメン・サーチャー”として、コラムを執筆。 女子SPA!「私的イケメン俳優を求めて」連載、リアルサウンド等に寄稿の他、CMやイベント、映画のクラシック音楽監修、解説番組出演、映像制作、 テレビドラマ脚本のプロットライターなど。2025年から、アジア映画の配給と宣伝プロデュースを手がけている。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。