亡き同性パートナーの家族に尽くす主人公の愛と葛藤を描く台湾映画『親愛なる君へ』が7月23日公開

レビュー

公開日 2021/07/16 18:39

変更日 2024/06/20 20:01

なぜ主人公は亡き恋人の家族に尽くし、罪を被ったのか？BLのリアルなその先をミステリー&サスペンスを絡めて描き、台湾アカデミー賞3冠受賞の『親愛なる君へ』をご紹介します。

これまで同性愛を描いた作品は数あれど、切ない愛憎のその先、相手の家族との関係をここまで深く練りこみ、ミステリー＆サスペンス要素も加えエンタテイメントにしたストーリーはなかなかありません。

大切な家族を守りたい一心で罪を背負うジエンイーの選択に、血のつながりを越えた家族の絆、情愛に心をぎゅっと掴まれます。

監督は、『一年之初（一年の初め）』や『ヤンヤン』などで人生模様やアイデンティティを描き出したチェン・ヨウジエ。5年ぶりにメガホンを取った本作で、見事、台湾アカデミー賞（金鐘奨）3冠（最優秀主演男優賞、最優秀助演女優賞、最優秀オリジナル音楽賞）に輝きました。

◇ 主演のモー・ズーイーが本作について語る

本作でジエンイーを演じ台湾アカデミー賞の最優秀主演男優賞をはじめ2つの権威ある映画賞の最優秀主演男優賞を受賞したモー・ズーイーは1981年6月23日生まれで現在、40歳。

15歳で俳優デビューし、舞台やドラマ、映画と幅広く活躍する実力派俳優です。2018年『台北歌手（原題）』では主演男優賞ノミネートと、ロー･イーアン監督と共に台湾アカデミー賞ドラマ脚本賞を受賞と作家としての才能も披露しました。