【K-boardインタビュー】音が聞こえない、叫び声も出ない…『殺人鬼から逃げる夜』クォン・オスン監督

過酷なアクションに挑んだ主演のチン・ギジュ

　
――ギョンミの知らないうちに殺人鬼のドシクが家に入りこんでいて、彼女の後ろにいるシーンは本当に怖かったです！ あのシーンの演出で、気を配ったのはどんなことですか？

◆ギョンミの家のシーンは、ドシクが家に入ってくる瞬間から、ギョンミが窓から脱出するまで、ギョンミのさまざまな感情をありのまま観客に伝えたいと思いました。ドシクが近づいてくることを先に観客に知らせることによって緊張感が生まれ、ギョンミがドシクの存在を認識した後は全ての瞬間が恐怖心となって拡散するよう、悩みながら作りました。
　
　

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――ギョンミは家の窓から飛び降りて、靴を履かないまま、逃げるために走り出します。下り坂を全力疾走するところは、見ていてすごくハラハラドキドキしました！ ギョンミ役のチン·ギジュさんが実際に走っているんですよね？ その時の撮影はいかがでしたか？ 特に大変だったことは？

◆ギョンミのアクションは、チン･ギジュさん本人がほぼ99％こなしました。走るシーンが多かったため、だんだん膝が痛くなり、撮影の終盤で後ろ姿だけが映り、顔が見えない場面の2、3カットだけが代役でした。窓から飛び降りる場面は、チン･ギジュさんにとって初めてのワイヤーアクションでした。アクションが初めてだったので、やはり相当、恐怖を感じているように見えましたが、ぎゅっと目をつぶって飛び降りる練習を1、2回すると、それ以降はとても慣れた様子でワイヤーアクションをこなしてくれました。
　
　

殺人鬼が斧を片手に家に侵入…映画『殺人鬼から逃げる夜』狂気の本編映像解禁！／9.24公開／【公式】（窓から飛んで走り出すシーンを含む）

　
　
◆撮影の事情により、少なくとも3日は必要な分量をわずか1日で撮り終えなければならず、時間が足りませんでした。そこでチン･ギジュさんは時間を節約するために、撮影の始めから終わりまで、食事の時間以外はずっとワイヤーに吊られていなければなりませんでした。そうしたところ、撮影が終わる頃には、ワイヤーで皮が擦りむけて、全身にあざができていました。心から申し訳なかったです。にもかかわらず、不満を言わず、泣き言ひとつこぼさず、それ以降の大変なアクションも自ら全てこなしてくれて本当にありがたかったです。