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韓ドラOSTでも人気。ソン・シギョン最新アルバム『こんなに君を』制作秘話たっぷりインタビュー(前編)

公開日 2023/11/26 09:45

変更日 2024/08/29 17:04

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韓国音楽界のトップシンガー、ソン・シギョン。韓国ドラマ『雲が描いた月明り』『シークレット・ガーデン』などのO S Tでも歌声を披露しています。ドラマのヒットとともに人気を博し、日本でCDデビュー。今月22日に最新アルバム『こんなに君を』を発売した彼に制作秘話を聞きました。

目次

親友・PSYと歌詞をめぐって作詞家がまさかのバトル!?

ソン・シギョン「こんなに君を」ハイライトメドレー

リード曲の『こんなに君を』の作詞は日本デビューの2017年『幸せならそばにある』、『君がいるよ』から、おなじみの松井五郎さん(※)。今回のアルバムでも『こんなに君を』『ただ…』の2曲を担当されていますが、松井さんの作詞について、感想を教えてください。

こんなに有名で優れた人が、頼んだらいつも詩を書いてくれるなんて、凄いことだと。とても心強いです。

元々僕は詩が書けないし、まして外国語ってそんなに簡単じゃない。少なくとも、10年はかかる。10年でやっと「日本語が話せる外国人だ」くらいになれると僕は思います。僕が必死で勉強したのは1年半くらい。40歳だったから4年、5年くらいです。しかも韓国に住んでいるので、日本語の奥深い味とか粋とかのディテールをつかむのはできませんでした。

それでも、勉強を重ねるうちに、日本語の歌詞を読んで「あ、ここおいしい感じ。これすごくかっこいい」と感じとれるレベルになりました。そうして改めて松井さんの歌詞を読むと、僕のレベルを遥かに超えて“いい味(歌詞)”だということがわかりました。

どれくらい良いのものなのか、韓国でもそういう作詞家とか、いい歌があるから、わかるんですよ。

韓国語(と日本語)は似ているし。表現とか。僕はその歌詞を歌うシンガーなので。また、料理の話に戻りますが、食材にこだわりがあるわけです。僕はメロディーが悪くても歌えますが、わからない(理解できない)歌詞の歌は歌いたくない。メロディーはなんとかなるんですよ。でもメッセージが一番大切ですから。

松井さんの歌詞にはそれがある。だから僕にとって“強い”んです。ありがたいです。とても。「これはいい食材。良い料理にしないと」という気持ちで歌っています。

※作詞家・松井五郎:代表曲『悲しみにさよなら』『じれったい』(安全地帯)、『また君に恋してる(坂本冬美)』、『愛なんだ(V6)』など

公私ともに“仲が良い”と広く知られているワールドスターのPSYさんが今回のアルバムでリード曲『こんなに君を』の作曲を担当されました。どんなシチュエーションでご依頼されたのか、またそのときのPSYさんの反応を教えてください。

日本でまだ売れていないから、お金にならないかもしれないけれど、「書いてくれる?」と直接、素直に言いました。それでも協力してくれる気持ちがありがたかったです。また、これも言わなければと思って話しましたが、「僕はヒョン(PSY)の曲が欲しいというより、“江南スタイルのPSY”という名前が欲しいんだよ」と(笑)。

曲をはじめて聴いたときの感想を教えてください。

デモ音源をはじめて聴いたときに”ヒョンらしいな”と思いました。簡単で、”覚えやすい”メロディー。いつもの彼のスタイルです。耳なじみが良いというか、耳に残る。そこに松井五郎さんの歌詞がのって、「とても素敵な曲になるぞ」と確信しました。

仲良しのお二人ですから、曲の制作過程で何かエピソードがあったのではないですか。

PSYさんはいつも自身の曲は作曲だけでなく、歌詞も書くタイプなんです。なので、今回も韓国語で歌詞を先に書いてしまって。「ここの歌詞はこのように書いてほしい」など注文が入りました。歌詞は松井さんに頼んでいるのに!!

僕は松井さんがとても有名な作詞家だということを、事前にヒョンに説明していたんですよ。でもヒョンは、「(松井さんに)直接説明させて欲しい」とまで言い出したんです。めんどくさいでしょ。任せればいいのに(笑)。それで3人でリモート会議をすることになりました。

「(PSY)こ〜、ここは、こ〜して欲しいんです。」『(松井さん)あ、はいはい。』
「僕が書いた歌詞を見せますね。(…)そこで(曲の中の)二人が、こうなって〜」『あ〜、はいはい。そうなんですね』。

「もっと色があって欲しいんです。青と赤とか・・聴きながらビジュアライズができるような。。。」『あ、はいはい。なるほど、色ですか。。。』そんなやりとりを僕が通訳して30分間。

とても熱心に会議を続けていたら、ヒョンがふと「ちなみにあなたさまはこれまでどんな曲を・・」と言い出して! 松井さんが淡々と『あ〜、そうですね。安全地帯さんの曲とか、etc… 』

しばらく沈黙の後、PSYさんが「 えぇぇえ〜〜〜っ!!!」「しっ、しっ、失礼しました〜!」。ははぁ〜、と画面越しに、そんな(おじぎのジェスチャー)感じで(笑)。

「すみません、今まで説明したことはすべて忘れてください。お任せしますっ」と。そこで松井さんは怒るでもなく、淡々と『そんな、大丈夫ですよ。作曲者がこんな風に説明してくださるのは嬉しいです』と言ったんです。松井さん、本当にカッコよかったです(笑)。

会議が終わってからPSYさんから電話があり、「お前、早く言えよ!」と。「言ったじゃん。有名だよって」と言い返しましたが。おもしろかったです。

そのときPSYさんが提案した内容は取り入れられたのですか。

はい。結果的にシチュエーションなど、その雰囲気が漂う曲に仕上がりました(笑)。

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