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横浜流星「ソウルドラマアワード」受賞ドラマ『あな番』第14話 浮き彫りになる等身大の二階堂

公開日 2021/08/07 20:30

変更日 2024/06/20 14:33

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韓国にもその人気が及んでいる横浜流星。2020年に第15回ソウルドラマアワードでアジアスター賞を受賞。受賞理由となった話題のドラマ『あなたの番です -反撃編-』(2019)で演じた「二階堂忍」役の謎めいた魅力に迫るべく、11話から全話を解説する。第14話は、二階堂のキャラクターから等身大の姿が浮かび上がる注目回だ。

(C)NTV

国際的な評価を得た「二階堂忍」役は、本作でも特に謎めいた人物である。マンションの隣人間で繰り広げられた交換殺人ゲームによって最愛の妻・菜奈(原田知世)を殺害された翔太(田中圭)の元にある日突然現れる二階堂は、他の隣人にもまして素性がまったく分からない。翔太と親しい沙和(西野七瀬)が通う大学の先輩で、大学院でAIの研究をしていること以外には、極度の潔癖性であることくらいしか情報がない。それでもAIによるプロファイリングのための情報集めには妙に熱心で、毎晩のように夜ご飯を部屋に運んでくる翔太ともブロマンス的なデコボコなコンビ愛を育んだりもする。

この捉えどころのないミステリアスなキャラクターに唯一はっきりと実像がみえはじめたのが、藤井(片桐仁)の部屋を訪ねた翔太を襲撃した不法滞在の外国人たちを撃退した時だ。普段のクールな感じから翻って、ハイキックを食らわす姿には正直驚かされるのだが、極真空手世界チャンピオンである横浜が演じるからにはサービスショットとして盛り込まれるのは想定内のことだ。頭脳明晰に加え身体能力も長けているという二面性は、横浜ならではの演じ分けであり、アクション俳優としても申し分ない実力の持ち主である。同世代の若手俳優と比較しても、これだけの人気と実力の両立は類をみない。それが日本を越えて、韓国でも評価の対象となるのは当然であり、 二階堂役は、「ソウルドラマアワード」の栄冠の名に恥じない当たり役だった。

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WRITER INFOライター情報

加賀谷健