ロ・ギワン
主人公は北朝鮮から脱出しベルギーへやってきた青年。出国するまでに亡くなった母親の遺体を売って資金を集めるという壮絶な設定に引き込まれました。辛くも逃げ延びて難民申請をしようとするものの、認定を受けるまでに様々な手続きが必要。「その間はどうすればいいんですか?」と言う主人公の問いかけに「どうにかしてください」というような残酷な答えに、絶句してしまいます。難民認定を受けるまで苦しい生活を続ける中で出会った女性によって、主人公の運命は変化していきます。それぞれ理由は違えど、思うように生きることができない世界で惹かれ合う二人の姿は美しく感じました。終盤でバッドエンドになるかもしれない展開にドキドキしてしまいましたが、最後はハッピーエンドになって良かったです。